運動不足は乾燥肌の原因になる?

運動不足は乾燥肌の原因になる?

運動不足で新陳代謝が乱れ、乾燥肌を招きます

運動不足で新陳代謝が乱れ、乾燥肌を招きます
乾燥肌は秋や冬の空気が乾燥する季節だけではなく、一年を通して悩まされる肌トラブルです。夏はオフィス、通勤のバスや電車内、スーパーマーケットなどエアコンが効いた快適な空間がお肌を乾燥させます。

乾燥肌の原因は冷暖房による空気の乾燥はもちろんですが、その他にも、間違ったスキンケア、加齢、偏った食生活、不規則な生活習慣、過度のストレス、運動不足などが大きく関わっています。お肌の乾燥が続くと、年齢に関係なく若くてもお肌の表面には小じわがどんどん刻まれていきます。

その小じわが悪化すると深いシワとなり、一気に老け顔に見えるほうれい線ができてしまいます。さらに乾燥肌はシミ、たるみ、くすみなども生じやすくなりお肌の老化を早めてしまいます。

しまいには乾燥が原因のシワができやすいお肌になってしまうのです。乾燥肌の予防と改善は、クレンジング、洗顔、保湿ケアの毎日の正しいスキンケアが何よりも大切です。

ただ乾燥肌対策を心掛けていても、どうしても改善されない場合は、運動不足や過度のストレスなど他の要因が関係しているかもしれません。今回は乾燥肌と運動不足について説明します。

運動不足を解消して乾燥肌を改善しよう。

運動不足を解消して乾燥肌を改善しよう。
乾燥肌とは、皮膚の一番表面にある角質層の水分量が低下した状態です。お肌は外側から表皮、真皮、皮下組織から成り立っています。

表皮はさらに4層になっていて、最も表面にあるのが角質層です。角質層は、いくつもの角質細胞が重なっています。

角質層内には、セラミドや遊離脂肪酸、角質細胞どうしのすき間をうめている細胞間脂質のコレステロール、天然保湿因子(NMF)が存在します。これらが乾燥や外部のホコリや雑菌などの侵入を防いでお肌を守るバリア機能と、水分を蓄えてお肌を保湿する役割を果たします。

しかし何らかの原因によって角質層内のバリア機能が低下すると、お肌の乾燥や肌荒れ、ニキビや吹き出物などのトラブルを引き起こしてしまうのです。

乾燥肌の原因

お肌の乾燥は角質層内の水分不足が原因です。水分が不足するいくつかの原因をあげてみましょう。

1.間違ったスキンケア

乾燥肌などお肌のトラブルを改善するためには、毎日のスキンケアを正しい方法で行うことです。しかし間違った方法でお手入れを続けてしまうと、乾燥肌は悪化していく一方です。

間違ったスキンケアを挙げると、例えば夏の暑い時期など乳液やクリームはべた付くベタつくから使わない、とのは乾燥肌をさらに悪化させる行為です。

それではせっかく化粧水でたっぷり補給した水分が、どんどん蒸発してしまいます。美肌づくりの洗顔回数の目安は1日2回とされています。

しかし汗や皮脂でベタつくからといって過剰に洗顔をすると、お肌に必要な皮脂を洗い流してしまい、お肌は乾燥します。また毎日使うクレンジング剤や洗顔料選びも乾燥肌を改善するためには大きなポイントです。

洗浄力の強いクレンジング剤や洗顔料には、お肌に強い刺激となる合成界面活性剤という洗浄成分が入っています。合成界面活性剤が大量に入ったクレンジング剤や洗顔料を毎日使っていると、もともと人の皮膚に存在する保湿成分の細胞間脂質や天然保湿因子(NMF)なども洗い流されてしまいます。

またクレンジングや洗顔をする際に、お肌をゴシゴシとこすり洗いをするのも間違ったスキンケアです。肌摩擦によって、お肌のバリア機能が低下してしまい角質層内の水分が不足してしまいます。

2.運動不足

運動不足になると、筋肉が衰えてしまいます。筋肉はエネルギーを燃やし、血液を押し流す働きをしています。

筋肉の機能が弱くなると、全身の血液の巡りが悪くなります。血行不良は、全身に十分な栄養が行き届かなくなるため、冷え性やむくみなど身体の変化を生じます。

運動量が少ない女性に多い症状というのが分かります。また運動不足による血行不良は、お肌の新陳代謝といわれるターンオーバーが乱れる原因でもあります。

ターンオーバーは、お肌の生まれ変わりのことです。新しい細胞が代謝活動をしながら皮膚の上へ上へと押し上げられ、古い角質として自然にはがれ落ちていきます。

このサイクルをターンオーバーといいます。理想的な美しいお肌のターンオーバーのサイクルは28日間といわれていますが、血行不良や加齢などで新陳代謝が低下してサイクルが遅くなると、古い角質がいつまでもお肌の上に載った状態になります。

古い角質がお肌に蓄積されていくと、洗顔後の化粧水や美容液がお肌の奥まで浸透していきません。その結果、乾燥は改善せず、さまざまな肌トラブルを引き起こす原因につながります。

3.加齢

乾燥肌は、角質層内にあるセラミド、遊離脂肪酸、コレステロールなどの角質細胞間脂質と天然保湿因子(NMF)が不足しバリア機能が低下するからです。これらもともとお肌にある保湿成分は、加齢とともに減少していきます。

バリア機能が低下すると乾燥肌、外部からの刺激を受けやすくなるため皮膚の炎症などの肌トラブルを引き起こしてしまいます。

4.紫外線

紫外線には、紫外線A波(UV-A)、紫外線B波(UV-B)などと種類があります。紫外線B波(UV-B)は、乾燥の紫外線とも呼ばれており、皮膚の表皮に大きなダメージを与えお肌のバリア機能を低下させます。

その結果、お肌は乾燥してしまいます。また紫外線B波(UV-B)は、お肌の新陳代謝といわれるターンオーバーのサイクルを乱す原因にもなるとされています。

紫外線A波(UV-A)は、生活紫外線とも呼ばれています。皮膚の真皮まで紫外線が届き、真皮内にある線維芽細胞、コラーゲン、エラスチンなどがダメージを受け、シワ、たるみなど肌老化の原因になります。

運動不足を解消して乾燥肌を改善

運動不足を解消して乾燥肌を改善
乾燥肌を招く原因の一つ、運動不足は、お肌の新陳代謝といわれるターンオーバーのサイクルを乱し、さまざまな肌とトラブルを招きます。これまで保湿ケアや食事の改善などを行ってきても乾燥肌がなかなか改善しないという人は、適度な運動を毎日の生活に取り入れて、ターンオーバーを正常に戻すことを心掛けてみましょう。

乾燥肌の改善、また乾燥肌にならない健康なお肌を維持するためには有酸素運動がよいでしょう。おもな有酸素運動は水泳やエアロビクス、ウォーキングやジョギングなどがあります。

有酸素運動は、血液中の酸素を多く取り込める運動です。たくさんの酸素が血液中の細胞を活性化させて、ターンオーバーのサイクルを正常に戻すよう働きます。

運動不足を解消させるために、最初から激しい運動するのはやめましょう。まずはウォーキングなど軽い運動から初めるのがオススメです。

心も体も気持ちがよいと思えるぐらいが長続きするコツでもあります。運動を毎日しなければいけないと、ストレスを感じるほど頑張るのもよくありません。

ストレスが蓄積されると、身体の自律神経のバランスが乱れ、ターンオーバーのサイクルが乱れてしまいます。またストレスは活性酸素を発生させる原因にもなります。

活性酸素は乾燥肌、肌荒れ、シミ、シワ、くすみ、たるみなど引き起こし肌老化を早めます。

運動をする際には紫外線対策をしましょう

紫外線はお肌の乾燥はもとより、シミ、シワの原因、またお肌のハリや弾力、潤いをも奪います。紫外線はお肌に何ひとつよいことはありません。

夏に紫外線総量が高いとされていますが、年間を通して降り注いでいます。運動不足の解消にウォーキングやジョギングを取り入れ場合は、一年を通して紫外線対策をしっかりと行いましょう。

ウォーキングやジョギング時の紫外線対策には、日焼け止めを使用するのが手軽で継続しやすいでしょう。また運動時だけでなく屋外での活動、普段の外出時にもしっかり日焼け止めを塗ることで乾燥肌を予防できます。

日焼け止めは汗や摩擦で流れ、時間が経つと劣化してしまうので、小まめにぬり直すことが紫外線から上手にお肌を守るポイントです。また日焼け止めは、使用する状況に選ぶと良いでしょう。

日焼け止めの選び方のポイントを説明します。

  • 買い物などの外出、日常生活 FPS10〜20、PA+〜PA++
  • 屋外の運動、レジャーなど FPS20〜30、PA++〜PA+++
  • マリンスポーツなど炎天下でのスポーツ FPS30〜50+、PA++〜PA++++
  • 紫外線の多い場所、すぐに肌が赤くなる敏感肌の人 FPS40〜50、PA++〜PA++++

毎日のウォーキングやジョギングなどには、FPS20〜30、PA++〜PA+++がオススメです。出かける前にしっかりとぬって、紫外線からお肌を守り乾燥肌を予防しましょう。

乾燥肌を改善するオススメの保湿ケア

乾燥肌を改善するオススメの保湿ケア
乾燥肌の予防、改善には正しい方法でのクレンジング、洗顔、保湿ケアが基本のお手入れです。毎日のスキンケアを怠っては運動不足を解消したところでお肌によい変化は見られないでしょう。

スキンケアの中でも保湿ケアはとくに念入りに行いたいお手入れです。洗顔後はすぐに保湿ケアを行っていますか?ここで時間を大きく空けてしまうと、お肌の水分がどんどん蒸発してしまい乾燥が進みます。

洗顔した後は時間を空けずに化粧水、美容液、乳液、クリームの順につけていきます。化粧水は手のひらに載せて体温で温めてから顔に載せると、お肌への浸透力がアップします。

試してみてください。化粧水をつける時は、両手で顔全体を包み込むようにします。

じんわりとお肌の奥まで浸透させるように優しくなじませます。パチパチとたたいてつけるのはお肌の刺激になるのでやめましょう。

コットンを使う場合は、化粧水をたっぷりと含ませたコットンを顔の中心から外側へ、上から下へと滑らせるようにしてなじませていきます。強い力でお肌をこするのはNGです。

肌摩擦でお肌に傷がついてしまいます。最後に乳液とクリームを顔全体に塗って水分の蒸発を防ぎます。

(まとめ)運動で代謝を高め、乾燥肌を改善しましょう

1.乾燥肌の原因
2.運動不足を解消して乾燥肌を改善
3.運動をする際には紫外線対策をしましょう

これまで乾燥肌がなかなか改善しなかった人は、運動不足によることが原因だったのかもしれません。適度な運動は、お肌のターンオーバーを整え美しいお肌をキープします。

また毎日の適度な運動はストレス解消にもなり、睡眠不足を解消する助けにもなります。最初は軽いウォーキングから初めてみましょう!

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