乾燥肌におすすめのクレンジング方法と選び方

乾燥肌におすすめのクレンジング方法と選び方

乾燥肌の人はクレンジング選びが大切です

乾燥肌の人はクレンジング選びが大切です
保湿などのケアに気を使っているにもかかわらず、なかなか乾燥の症状が落ち着かないといった悩みを抱えていませんか?

もしかしたら、いま使っているクレンジングが肌にあっていない可能性があります。

クレンジングにはいくつかの種類があり、タイプによっては皮脂を取りすぎてしまうため乾燥を促してしまうものがあります。

今回はクレンジングの種類、乾燥肌の人に適しているクレンジングのタイプや正しいクレンジングの方法をお伝えしていきます。

クレンジングの役割

洗顔とクレンジング、どちらも顔をきれいに洗うことだと分かっていても、はっきりとした違いを説明することは難しいのではないでしょうか。

洗顔

古くなった角質や顔についた余分な皮脂、汗、ホコリなどの汚れを落とす作業です。

クレンジング

ファンデーションや口紅のような化粧品の脂汚れ、毛穴に詰まってしまった角栓や黒ずみなどを落とす作業になります。

洗顔とクレンジングでは、落とす汚れの種類が異なるということです。

そのため、洗顔とクレンジングのどちらか一方だけで良いというものではありません。

なお、メイクを長時間肌につけたままにしておくと化粧品に含まれる油分が酸化し、肌にとって刺激物になってしまいます。

そのため、できるだけ早めに、最低でもその日のうちにメイクを落とすようにしましょう。

クレンジングの種類と特徴

クレンジングを大きく分けると8種類あります。

それぞれにメリットとデメリットがあるため、「誰にでもおすすめ!」という万能なものはなかなかありません。

大きな違いは「洗浄成分」です。

主な洗浄成分は、油(オイル)または界面活性剤になります。

オイルは洗浄力が高いのですが、脱脂力も高いことが多いです。

そのため必要な皮脂まで洗い流されて乾燥しやすい傾向があります。

また、吸着性が高いため、肌に残りやすいのでニキビなどの原因になることも。

しかし、界面活性剤はオイルに比べると洗浄力が低いため、しっかりメイクには適していません。

クレンジングはメイクの濃さや肌質、使い心地などで適したものを選ぶようにすると良いでしょう。

1.オイルタイプ

1.オイルタイプ
オイルタイプは洗浄力の高さが一番良いといっても過言ではありません。

マスカラやしっかりと塗ったファンデーションなどの濃いメイクでも、しっかりと落とすことができます。

その反面、脱脂力が高いので乾燥肌の方には厳しい一面も。

そのため、洗顔後はしっかりと保湿をするように心がけてください。

なお、オイルタイプにもW洗顔不要のものがありますが、洗顔の回数が減るので摩擦が減ることと、潤いを奪いすぎないという利点があります。

乾燥傾向にある方がオイルタイプを使用するなら、W洗顔不要の商品を選ぶようにすると良いかもしれません。

ただし、クレンジング後にすすいでもべたつきが気になる、いつもよりしっかりメイクをしたという場合は、別途洗顔も行うことをおすすめします。

オイルが肌に残ってしまうと、ニキビなどの原因になりかねないので気をつけましょう。

2.リキッドタイプ

リキッドは水性クレンジングです。

主成分が水のためサラサラとしていますが洗浄力は高く、メイクを落とした後もべたつくような感触のないことが人気の秘密。

油分が含まれていないため濡れた手でも使用ができ、入浴中にも気軽にメイク落としができます。

また、水性なのでまつエクをしていても使用することができます。

ただし、オイルを使用していないということは、メイクを落とすために界面活性剤が使用されています。

界面活性剤は種類によって刺激が強いものも存在していますので、肌が敏感な方は購入する際に注意が必要です。

できればアミノ酸系界面活性剤を使用している商品が良いかもしれません。

また、成分に

  • アルコール
  • エタノール
  • PG(プロピレングリコール)
  • パラベン

などが含まれている場合、乾燥肌や敏感肌の方は肌に負担がかかる可能性があります。

3.クリームタイプ

3.クリームタイプ
クリームタイプは油分が多く含まれているため、しっとりとした使い心地です。

また、クリームの濃厚なテクスチャがクッション代わりになってくれるため、摩擦が少なく肌への負担が小さくなります。

洗浄力は高いというほどはないため濃いポイントメイクは別途リムーバーが必要になりますが、一般的なメイクならばしっかりと落とすことが可能です。

なお、使用方法はタイプによって2種類、塗った後に「ふき取る」タイプと、「洗い流す」タイプがあります。

ふき取りタイプの方が肌に優しい成分で作られていることが多いですが、ゴシゴシとこすってしまうと肌に負担がかかってしまうので要注意。

より負担を少なくするためには、クリームを厚めに塗って、優しくなでるようにメイクとなじませると良いでしょう。

種類によってはマッサージクリームの代わりとして使用できる商品もあります。

4.ミルクタイプ

ミルクタイプのクレンジングは水分を多く含んでいるため、適度に潤いを残しながら優しくメイクを落としてくれます。

ゴシゴシとこすることはせず、マッサージするようなイメージでくるくると指を滑らせてメイクになじませて使用します。

水分や油分によって乳化することでメイクを浮かせて落とすため肌への刺激が少なく、乾燥肌や敏感肌の方でも使えるものが多いです。

ただし、メイクを落とす力はあまり高くありません。

しっかりメイクにはあまり適していないので、ナチュラルメイクの方や肌が敏感な方におすすめのクレンジングになります。

ただし洗浄力が不足しているとメイクが毛穴に残ってしまい、詰まりや炎症の原因になってしまうので気をつけましょう。

目元などのポイントメイクは、専用のリムーバーなどで事前に落としてから使用すると良いです。

5.ジェルタイプ

名前の通りジェル状になったクレンジングです。

ジェルが肌との摩擦を防いでくれるため、肌への負担が少なくメイクオフすることができます。

  • 水性
  • オイルイン水性
  • 油性

の3種類があり、それぞれ洗浄力や肌への負担が異なります。

水性ジェル

油分を含んでおらず、界面活性剤の力でメイクを落とします。

洗浄力は穏やかなためウォータープルーフのようなしっかりメイクは落としにくいですが、まつエクをしていても使えるのが嬉しいポイントです。

オイルイン水性ジェル

界面活性剤だけでなく、油分が少量配合されたタイプです。

水性に比べると洗浄力が高いですが、配合されている油分が少ないのでしっかりメイクには向きません。

油性ジェル

主成分がオイルなため、洗浄力は比較的高めです。

ただし、脱脂力も高くなるため、肌の乾燥に注意しましょう。

6.バーム

6.バーム
バームタイプはオイルを固めたもので、肌の上でとろけるような使用感が魅力のクレンジングです。

容器に入っている状態だと少し固めのテクスチャで、付属のスパチュラなどですくって使用します。

乾いた手のひらでバームを温めてオイル状にし、顔全体に優しく広げてメイクとなじませましょう。

白っぽくなったら乳化した合図なので、しっかりと洗い流します。

バームタイプはそれ自身の洗浄力が高いため、必要な皮脂まで洗い流してしまうことがないようにW洗顔が不要なメーカーも多いです。

また、美容成分を配合しているものも多く、毛穴や角質ケアができる商品などもあります。

なお、他のクレンジングに比べると洗浄力が高いため、乾燥肌や敏感肌の人には適していません。

肌タイプや肌のコンディションに合わせて使用することをおすすめします。

7.水

水のようにサラサラとしているクレンジング液です。

分類としては2番のリキッドタイプに属しますが、オイルフリーのふき取りタイプになっています。

コットンに含ませて、メイクをふき取って落とすスタイルです。

クレンジングとしての洗浄力は弱いのですが、コットンなどによる物理的なふき取り効果がプラスされるので結果的に洗浄力は高めになります。

ただしコットンの摩擦によるダメージが懸念されるので、敏感肌や乾燥肌の方は要注意。

コットンに乾いた部分があると摩擦が強くなるため、全面にたっぷりと含ませることがポイントになります。

W洗顔が不要や、化粧水や美容液の機能までカバーしている商品もあるため、一本で済ませられる手軽さが人気の理由です。

乾燥肌の方が使用する場合は、ヒアルロン酸やグリセリンなどの成分が含まれている高保湿タイプのものを選ぶようにすると良いでしょう。

8.シート

8.シート
シートタイプはコンパクトなので持ち運びがしやすく、外出先でもさっと使えるのが嬉しいですよね。

種類としては

  • オイル
  • リキッド

が存在しています。

オイルタイプはしっかりメイクを落とすのに、リキッドタイプは普段のメイクや外出時のメイク直しにおすすめです。

ただし、洗浄力が高いことと、アルコールが配合されているものが多いため、乾燥肌の方が日々のクレンジングとして使用するのはあまりおすすめができません。

また、シートでふき取ってメイクを落とすため、肌との摩擦が気になります。

負担を少しでも軽減するために、できるだけシートに厚みがあり、繊維が細かいタイプを選ぶと良いでしょう。

また、せっかく落としたメイクが肌に再付着してしまう可能性があるため、常にきれいな面でふき取るように意識すると良いでしょう。

乾燥肌に適したクレンジングの選び方

乾燥肌に適したクレンジングの選び方
乾燥肌に適した化粧品があるように、クレンジングにも乾燥肌に適しているものがあります。

でも、お店に行くとたくさんの種類があって、どれが良いのか悩んでしまいますよね。

乾燥肌でお悩みの方がクレンジングを選ぶ時のポイントは4つあります。

  • 1.W洗顔が不要なこと
  • 2.肌への負担が少ないこと
  • 3.刺激の強い成分が含まれていないこと
  • 4.保湿成分が含まれていること

これらのポイントを踏まえて、クレンジングを選ぶようにしましょう。

乾燥肌はバリア機能が弱まってしまっている状態です。

できる限り負担を減らし、肌に優しいものを選ぶように心がけてみてください。

W洗顔が不要

W洗顔とは、クレンジングと洗顔料の両方で汚れを落とすことです。

クレンジングと洗顔料は同じ「顔を洗う」という行為ですが、落とせる汚れの種類が異なっています。

そのため、多くの方はクレンジングでメイクを、洗顔料で皮脂や汗の汚れを落とすというW洗顔を行っているのではないでしょうか。

しかし、乾燥肌の方がW洗顔をすると、必要な皮脂まで落ちてしまうため乾燥を促す原因になってしまうのです。

乾燥肌だからW洗顔しない方が良いといわれても、きちんと汚れが落とせなかったら肌荒れなどの原因になってしまいますよね。

そんな時に活躍するのが、W洗顔不要なタイプのクレンジングです。

クレンジングの中には、油性の汚れと水性の汚れの両方を落とすことができる商品があります。

大抵はパッケージに「W洗顔不要」と書いてありますのでぜひ探してみてください。

肌への負担が少ない

肌への負担が少ない
乾燥肌の方は、皮膚が敏感な状態になっています。

そのため、できるだけ肌への負担が少ないタイプのクレンジングを選ぶようにしましょう。

様々なクレンジングがありますが、肌との摩擦が少ない

  • クリーム
  • ミルク
  • 水性ジェル
  • バーム

などが適しているといわれています。

ただし、これらのクレンジングでも使用する量が少ないと、摩擦が増えてしまうため注意が必要です。

なお、逆に乾燥肌の方が使用しない方が良いクレンジングは、

  • オイル
  • シート

などのタイプです。

オイルタイプは素早くメイクが落ちるため使用している方も多いのではないかと思いますが、洗浄力が高すぎて必要な皮脂まで失われてしまいます。

また、シートタイプは、こすってメイクを落とすため摩擦が大きく、肌への負担が大きくなってしまうのでおすすめめできません。

刺激が強い成分が含まれていない

メイクは油性の成分になるため、水やお湯で洗い流すだけではきれいに落とすことができません。

そのため、どうしてもオイルや界面活性剤のような洗浄成分が必要になってきます。

洗浄成分のうち、刺激になってしまう可能性が高いのは「合成界面活性剤」です。

メイクを落とす力は強いのですが、肌の角質層にも負担がかかってしまうため乾燥を悪化させる原因になります。

例えば

  • ○○硫酸ナトリウム
  • ○○クロリド
  • ○○アンモニウム

などと記載があるものは刺激が強い成分だとされています。

また、エタノールなどのアルコール成分や鉱物油(ミネラルオイル)、ビタミンC誘導体なども、乾燥肌にとって刺激になる可能性があるので避けた方が良いでしょう。

無添加と記載されていても、実際にはこれらの成分が使用されているケースもあるので、購入する前にしっかりと成分表記で確認をするようにしてください。

保湿成分が含まれている

保湿成分が含まれている
クレンジングは汚れだけでなく、皮脂も洗い流してしまいます。

そのため、できれば保湿成分が含まれたクレンジングを選ぶようにすると良いでしょう。

保湿成分が肌のバリア機能が壊れることを防いでくれたり、潤いを補ってくれたりするので、乾燥の進行を止めることができるかもしれません。

クレンジングに含まれている保湿成分は、下記のようなものがあります。

  • セラミド
  • スフィンゴ脂質
  • ステアリン酸コレステロール
  • コレステロールエステル
  • 大豆レシチン
  • アミノ酸
  • 尿素
  • PCA(ピロリドンカルボン酸)
  • コラーゲン
  • エラスチン
  • ヒアルロン酸
  • グリセリン

なかでも肌のバリア機能を作っている細胞間脂質と同じ成分である「セラミド」や「グリセリン」は水を溜めておく働きがあるため、肌に潤いをもたらしてくれる可能性が高まります。

乾燥肌の正しいクレンジングの使い方

乾燥肌の正しいクレンジングの使い方
せっかく肌にあうクレンジングを選んでも、間違った洗い方をしてしまっていては意味がありません。

クレンジングの使い方ひとつで、肌への負担が大きく変わるので注意が必要です。

乾燥肌でお悩みの方は、正しいクレンジングの方法でメイクを落としましょう。

注意点は下記の通りです。

  • 帰宅してすぐに、手を洗ってメイクを落とす
  • ポイントメイクは、専用のリムーバーを使用する
  • クレンジングを肌に乗せたら、ゴシゴシとこすらない
  • 皮脂が多いTゾーン、おでこ、鼻から洗うようにする
  • 洗顔は時間をかけないようにし、1分~1分半以内に収める
  • すすぎ洗いは32~34度くらいのぬるま湯で行う
  • シャワーのお湯を直接、顔に当てないようにする
  • 洗顔後は清潔なタオルで、優しく水気をふき取る

ちょっと意識を変えるだけで、肌の乾燥が変化してくるかもしれません。

慣れるまでちょっと負担に感じるかもしれませんが、ぜひ試してみてください。

肌への負担を減らしましょう

お風呂のついでにメイクを落とすという方が多いのではないかと思います。

しかし、肌のことだけを考えたら、できるだけ早く落とすのが理想です。

もう外出の予定がないようならば、すぐにでも洗い落としてしまいましょう。

また、どんなに疲れていてもメイクをしたまま眠ってしまうのは、肌にとって良くありません。

では、なぜメイクをできるだけ早く落とした方が良いのでしょうか。

実は、メイクには油分が多く含まれています。

長時間肌に触れた状態でいると、メイクに含まれる油分が酸化して刺激物質に変わってしまうのです。

また、シミの原因となるメラニンが発生したり、顔ダニが繁殖しやすくなったり、色素沈着してしまったりとトラブルが増えかねません。

その結果、肌荒れを起こしてしまう、痒みが出る、乾燥が悪化してしまうなどお肌にとってマイナスなことがいっぱいです。

ポイントメイクは個別に落とすのがベスト

ポイントメイクは個別に落とすのがベスト

  • 口紅
  • アイライン
  • マスカラ

などのポイントメイクは、種類によって落ちにくいものがあるかと思います。

特にウォータープルーフタイプは、洗浄力が低めのクレンジングだときちんと落としきることができないケースが多いです。

しかし、落ちにくいからといってゴシゴシと強くこすってしまったり、洗浄力が高いクレンジングを顔全体に使ったりするのは、肌を傷める原因になるので避けたいところ。

落ちにくいポイントメイクは、専用リムーバーや洗浄力が高いクレンジングを使って個別に落とすようにしましょう。

コットンにたっぷりとクレンジングを含ませ、ポイントメイクの部分に当てて10秒ほどキープ。

しっかりなじませると、優しく動かすだけで簡単に落とすことができます。

なお、落としたメイクが再付着してしまうと肌に負担がかかるため、できればパーツごとに新しいコットンを使用しましょう。

まとめ

1.クレンジングは肌にあうものを選びましょう
2.乾燥肌には、刺激や負担が少ないものがおすすめです
3.クレンジングの洗浄力を強くする必要はありません
4.間違ったクレンジング方法は肌に負担をかけます
5.ポイントメイクは専用リムーバーで個別に落としましょう

乾燥肌の原因は様々ですが、もしかしたら使っているクレンジングが肌にあっていない、もしくは正しい使い方ができていない可能性があります。

クレンジングの洗浄力は強ければ良いというものではありません。

自分の肌やメイクの濃度に合わせて、適したクレンジングを選ぶようにしましょう。

また、肌への負担を考えると、できるだけメイクをしている時間を減らすのがおすすめです。