クレンジングと洗顔の違いとは？それぞれの役割や注意点を解説します！

それぞれの役割を知って肌質にあったクレンジングと洗顔を使いましょう

クレンジングと洗顔は、スキンケアの中でとても大切な役割を持っていますが、違いをご存じですか？

スキンケアの基本であるクレンジングと洗顔のやり方を間違えると毛穴が黒ずんだり、乾燥がすすんだり、思わぬ肌トラブルの原因になってしまう可能性があります。クレンジングと洗顔には、それぞれ役割があり、どちらかでよいというわけにはいかないのです。

それぞれの役割を再確認し、それぞれに適した方法でスキンケアを行い、健康的で美しい肌つくりをしましょう。

クレンジングと洗顔は役割が違います

クレンジングと洗顔は役割が違うため、どちらかをしていれば大丈夫というものではありません。「なんとなくクレンジングと洗顔を行っている。」という女性も意外と多いのではないでしょうか？

基礎化粧品である化粧水・乳液・美容液・クリームにはとてもこだわっているのに、クレンジングと洗顔は特に気にしていないという女性は知らず知らずのうちに肌に負担をかけているかもしれません。この機会に、クレンジングと洗顔について考えてみましょう。

クレンジングと洗顔を見直すことは、きめが細かく潤いのある肌をつくるための近道で、基礎化粧品の効果をより一層高めてくれることが期待できます。まずは、クレンジングと洗顔のそれぞれの役割を知りましょう。

クレンジングの役割はメイクを落とすこと

クレンジングは、メイクなど油性の汚れを落とす役割があります。メイクアップ商品は油性の原料でできているため、洗顔料では落としきれません。

なぜなら、皮膚は皮脂でおおわれているためメイクの油分と密着して水を弾いてしまうからなのです。そのため、メイク汚れを落とすにはクレンジングが必要になります。

最近の化粧品はメイク崩れ防止のために油性基剤が多く含まれていて肌表面により密着するようになっています。また、ファンデーションはより粒子が細かく、肌へのフィット感は抜群によくなっています。

クレンジングには、メイクと同じ油性の原料や乳化剤が配合されているため、メイクを浮き上がらせて落とすことができるのです。クレンジングを行わずにメイクが肌表面に残ってしまうと、毛穴を詰まらせて炎症を起こす恐れがあります。

そして、そのまま就寝してしまうと肌への負担も大きくなり、肌荒れの原因になってしまいます。メイクを行った日は、きちんとクレンジングを行って毛穴の汚れまで落とすようにしましょう。

洗顔の役割はほこりや汗を落とすこと

洗顔は、汗やホコリなど水性の汚れを落とす役割があります。

メイク以外の肌の汚れとは？

などの外側からの汚れと、

などの内側からの汚れの2種類があります。

洗顔は朝と夜に行う方が大多数だと思いますが、メイク以外の汚れは水性の汚れなので洗顔で落とすことができます。

夜の洗顔はクレンジングの後に行うことで肌に少量ですが残ってしまったクレンジングを洗い流す役割もあります。また、朝の洗顔は寝ている間に分泌された寝汗や皮脂、寝具のホコリを落とす役割があります。

洗顔はスキンケアの中でも肌への負担が大きいケアのひとつです。例えば、水性の汚れを落とすための朝洗顔にクレンジングを用いることの賛否があるように洗浄力の強すぎる洗顔料は、かえって肌トラブルを招いてしまう恐れもあります。

重要なのは肌の汚れに合った洗顔を行うことです。その日の汚れの内容を考えて洗顔をする必要があるのです。

メイクをしてない日もクレンジングが必要なのか？

メイクをしていない日でも、ウォータープルーフタイプのUVケアをしたときはクレンジングが必要です。「今日はメイクをしていないから、クレンジングは、必要ないかな？」と思ったことはありませんか？

紫外線の問題が近年取り上げられていますが、UVケア製品も様々な商品が販売されています。夏だけでなく年間を通して日焼け止めを使用する方が増えています。

UVケアアイテムには、

という2種類が配合されています。

2つの違いとしては、紫外線散乱剤は洗顔料で落とせるのに対して、紫外線吸収剤はクレンジングでないと落とせません。日焼け止めだけだからとクレンジングを怠ると、肌に残った日焼け止め成分が酸化され、毛穴の詰まりやくすみの原因になってしまうのです。

クレンジングと洗顔の必要性と注意点

クレンジングと洗顔の役割の違いについて説明させていただきましたが、クレンジングや洗顔の必要性についてもう少し詳しく紹介しましょう。

クレンジングは油性の汚れを落とすもの、洗顔は水性の汚れを落とすものですが、適切な順序や方法があります。その方法を間違えてしまうと、せっかくのスキンケアが台無しになってしまいます。

肌を健やかに保つために「クレンジング」と「洗顔」どちらも大切な工程ですが、なんとなく行っていては効果が期待できないだけでなく、逆に肌トラブルの原因をつくってしまうことだってあるのです。そうならないために注意点があります。

クレンジングの必要性

昔はクレンジングのことを『メイク落とし』と呼んでいたことからもわかるように「クレンジング＝メイクを落とすもの」というイメージを持たれている方が大半でしょう。一般的に販売されているメイク用品は、メイクの持ちや崩れを防止するために多くの油性成分が使用されています。

そのため、同じ油性成分が配合されたクレンジングが必要になります。実は、メイクをしていない日でもクレンジングを使用することがあります。

それは、UVケアアイテムを使用した日については役割の段落でお話しさせていただきましたが、もう一つ、毛穴ケアを行うときにクレンジングは必要になります。毛穴の詰まりは皮脂汚れが酸化して頑固な角栓になってしまったものです。

こういった毛穴汚れを溶かして取り除くのにもクレンジングが必要なのです。

クレンジングの注意点

クレンジングを行うとき、次の3つに気をつけてみましょう。

1.クレンジングの量

クレンジングの量は容器に記載されている適量を使いましょう。少なすぎると、きちんとメイクとなじまず落としきれませんし、量が多すぎるとすすぎ残しとなり肌トラブルの原因になってしまいます。

2.力加減

クレンジングを行うときは、できるだけやさしい力加減で行いましょう。メイク汚れを早く落とそうとして力を入れすぎると、摩擦で肌がダメージを受けてしまいます。

毛穴の奥まで洗おうとして力を入れてしまう方もおられますが、力を入れすぎると毛穴が潰れてしまい、かえって毛穴の奥にクレンジングが届かなくなってしまうのです。優しい力加減で手のひらや指のはらを使って、くるくると円を描くように肌になじませましょう。

3.洗い落とすタイミング

肌の上でクレンジングをなじませていると、手のひらや指先がふわっと軽くなる瞬間がきます。これは、メイクとクレンジングがなじんで浮かび上がったサインです。

この「ふわっと」を感じたら洗い流しましょう。

洗顔の必要性

洗顔を行うタイミングは、いつするのが効果的なのでしょうか？多くの方が、朝と夜の2回洗顔をしていますが、この2つは必要性の内容が違っています。

朝の洗顔

就寝中に寝汗や分泌された皮脂、寝具のホコリを落とすために行う必要があります。これらは、水性の汚れですので、洗顔だけで落ちます。

肌のために、洗顔料を使わずに水やぬるま湯だけでの洗顔も注目されていますね。

夜の洗顔

昼間についた外気やメイクの汚れを落とすために必要です。メイクなどの油性の汚れは洗顔だけでは落としきれず、クレンジングを行う必要があります。

夜の洗顔では、メイク以外の水性の汚れと、クレンジングの落とし残しも洗い落とす必要があるのです。

洗顔の注意点

洗顔を行うときには、次の3点に注意しましょう。

1.泡立ち

洗顔料は、できるだけきめ細かい泡をつくるようにしましょう。この泡は、洗顔時の肌への摩擦を軽減してくれるクッションの役割があります。

2.洗い流し

肌に洗顔料が残ったままになると、肌トラブルの原因になります。すすぎすぎということはありませんので、すすぎ残しがないように、丁寧に洗い流しましょう。

3.拭き方

濡れた肌は傷つきやすくなっています。ゴシゴシとこすらずに、タオルで水滴を抑えるように拭きましょう。

濡れタオルを絞って拭くのも肌にやさしいのでおすすめです。

ダブル洗顔で気をつけたいこと

クレンジングと洗顔の両方を行うことをダブル洗顔といいます。クレンジングと洗顔は落とせる汚れが違います。

通常はクレンジングでメイクなど油性の汚れを落とした後に洗顔で水性の汚れを落とします。ところが、ダブル洗顔は乾燥肌や敏感肌の方には肌への負担が大きく、おすすめできません。

ダブル洗顔する方は次の2つに注意しましょう。

1.クレンジングは手早く行う

クレンジングでマッサージをしないようにしましょう。クレンジングオイルやクレンジングクリームは滑りがよく、ついでにマッサージをしてしまいがちですがマッサージクリームと違い、界面活性剤などが配合されているため肌の負担は大きくなります。

また、マッサージによる摩擦も肌によくありません。くるくるとなじませて、手早く行うようにしましょう。

2.洗顔は濃密泡で行う

クレンジング後の肌は傷みやすくなっています。手のひらでこすれば一層、肌にダメージを与えるリスクが高まります。

洗顔フォームは手のひらできめ細かな泡をつくってから泡をクッションにして直接手が肌に当たらないように気をつけましょう。

クレンジングと洗顔料を選ぶポイント

次は、クレンジングと洗顔料を選ぶときのポイントです。クレンジングと洗顔はそれぞれに役割が違い、落とせる汚れが違っています。

クレンジングと洗顔の両方を行うことで肌を健やかで美しい状態に保つことができますが、ダブル洗顔を行うと肌への負担も大きくなります。自分の肌質やライフスタイルに合わせてクレンジングと洗顔料を選ぶ必要があるのです。

ダブル洗顔不要の洗顔料も含めて選ぶポイントを押さえておきましょう。

クレンジングの選び方

クレンジングは様々な種類の商品が販売されていますが、自分の肌質やメイクの状態に合わせて選んでいますか？

「口コミでオイルクレンジングはよく落ちると評判だから」
「クリームクレンジングは肌にやさしいから」
といった情報だけで選ぶと思わぬ肌トラブルを招いてしまう原因にもなりかねません。

ここでは、クレンジングを選ぶときのポイントを3つ紹介します。クレンジングを購入するときの参考にしてみてください。

1.肌質によって選ぶ

肌の状態によってクレンジングを選ぶことはとても大切です。クレンジングはメイクなどの油性の汚れを落とすために「界面活性剤」という成分が配合されています。

界面活性剤とは？

水と油分をなじませるためには不可欠な成分で界面活性剤の配合量で洗浄力が変わってきます。界面活性剤が多く含まれているクレンジングは洗浄力の高さが特徴ですが、その分肌への負担は大きくなります。

逆に界面活性剤が少ないと洗浄力は低くなりますが、肌にやさしいクレンジングになります。

普通肌の方は、どのタイプのクレンジングを選んでも適切な使い方を行えば大丈夫なのですが、脂性肌の方や乾燥肌、敏感肌の方は、肌質に合ったクレンジングを選ばないと、肌の悩みが改善しないばかりか、肌トラブルが進行してしまうことにもなりかねません。

脂性肌の方

洗浄力の強いオイルタイプやリキッドタイプでさっぱりと洗い上げるものを選びましょう。

乾燥肌の方

クリームタイプなどの肌への負担が低いものを選びましょう。

そして、クレンジングのテクスチャにも気をつけましょう！テクスチャはクッションの役割をしてくれます。

肌への摩擦が気になるときは柔らかいテクスチャのクレンジングを選ぶといいでしょう。

2.メイクの濃さによって選ぶ

クレンジングの一番の目的は「メイク落とし」でしたね。油性であるメイクはクレンジングを使用しないと落とすことができません。

メイクの濃さは人によっても変わりますし、その日のイベントや予定によっても違います。 濃いメイクの日とナチュラルメイクの日がるにも関わらず、同じクレンジングを使っているとメイクが落としきれなかったり、肌への負担をかけすぎてしまうことになります。

クレンジングを選ぶときは「メイクの濃さ」を基準にしましょう。濃さの基準となるメイクはファンデーションなどの「ベースメイク」です。

アイメイクなどのポイントメイクは「ポイントメイクリムーバー」で落とすことができますが、肌に密着しているベースメイクを落とすにはクレンジングが必要です。濃いメイクの日に肌に負担をかけたくないからと洗浄力の低いクレンジングを使用すると、落としきれないばかりかゴシゴシとこすって摩擦で肌を傷つけてしまう可能性もあります。

濃いメイクのときは洗浄力の強いクレンジングを使用し、短時間で洗い落とすようにすると肌への負担を少なくすることができます。

ナチュラルメイクの日は洗浄力が低く、肌に優しいタイプのクレンジングを使用しましょう。メイクによってクレンジングを使い分けられるように違う種類のものを用意しておくのがおすすめです。

3.肌トラブルがあるときの選び方

乾燥肌や敏感肌の方の場合、クレンジングは何を基準に選んでいますか？

乾燥肌が進行すると、ちょっとした刺激で赤くなったり化粧品でヒリヒリと痛みを感じたりする敏感肌になってしまいます。このように乾燥肌や敏感肌の方にとってクレンジング選びは難しく、低刺激で安心して使えるクレンジングを選ぶ必要があります。

一般的に洗浄力の高いクレンジングは肌への負担も大きく、肌を乾燥させてしまいます。肌にトラブルがあるときは、できるだけ濃いメイクは避けるようにして洗浄力が低いクリームタイプやミルクタイプのクレンジングを選びましょう。

ただ、肌への負担を低くすることばかり考えて濃いメイクの日に洗浄力の低いクレンジングでゴシゴシこすってしまうと、かえって肌のトラブルを進行させてしまいます。そういったときは、植物性の油分でつくられたオイルクレンジングで手早く洗浄して落とすのが効果的です。

洗顔料の選び方

洗顔の役割は水性の汚れを落とすことでしたね。それなら「特に洗顔料はこだわらなくてもいいのでは？」と思っていませんか？

基礎化粧品やクレンジングは洗浄力やテクスチャにこだわって選んでいるのに、洗顔料はあまり考えずに選んでいる方が多いかもしれません。しかし、洗顔料にこだわることで肌の状態が改善することも期待できます。

最近では様々な種類の洗顔料が販売されていますが、肌の状態に合ったものを選ぶときは2つポイントがあります。

1.泡立ちで選ぶ

洗顔をするときに一番気をつけたいのが「手のひらによる肌への摩擦」です。肌を綺麗にしようと頑張ってこすってしまうと結果的に摩擦によって肌表面が傷つき、乾燥肌や敏感肌の原因になってしまうことがあります。

また、こすることによって肌に必要な角質や水分、油分などの潤い成分まで落としてしまいます。こうした摩擦を防止するために洗顔料は泡立ちがよいものを選びましょう。

きめ細かな泡はクッションになり、手のひらが肌に直接触れるのを防いでくれるだけでなく、泡が汚れを吸着して清潔な肌に導いてくれます。泡立てるのが苦手という方は「泡立てネット」を使用したり、泡で出てくるタイプの洗顔料を選んだりするとよいでしょう。

2.保湿成分

洗顔後、肌のツッパリが気になることはありませんか？

これは、洗顔によって肌の潤い成分まで失われてしまっているからです。最近では保湿成分が配合されている洗顔料も多数販売されています。

ツッパリが気になる方には「ヒアルロン酸」や「コラーゲン」といった保湿成分配合の洗顔料がおすすめです。保湿成分として代表的なものをご紹介します。

こうした保湿成分が配合されている洗顔料はしっとりとした洗い上がりが期待できます。

ダブル洗顔不要タイプの注意点

最後にダブル洗顔不要タイプのクレンジングを使用するときの注意点です。クレンジングと洗顔には別の役割があることをお伝えしましたが、この2つが一緒になった『ダブル洗顔不要』『メイクも落とせる洗顔料』といった記載がされた商品が販売されています。

ダブル洗顔不要なのでクレンジングと洗顔の順番を気にすることなく使用できます。そして時間短縮にもなるので便利な商品です。

ただ、油性と水性という全く質の違う汚れが同時に落とせるということは大量の界面活性剤が使用されている可能性が高いです。時間短縮ができる点は肌の摩擦を考えると非常によいのですが、刺激の強い界面活性剤を多く含んでいれば肌への負担は大きくなります。

ダブル洗顔不要タイプの製品を選ぶときは成分を確認して購入するようにしましょう。

まとめ

クレンジングと洗顔の役割についてお話ししました。それぞれに役割が違うクレンジングと洗顔ですが肌質に合ったものを適切に使い、健やかな肌を維持しましょう。