アクネ菌とはどんなもの?ニキビとの関係を正しく知って対策しよう

アクネ菌とは?ニキビとの関係は?

頬にポツンと1つあるだけで憂鬱になるニキビ。このニキビの発生に大きく関わっているのがアクネ菌です。

アクネ菌という言葉は聞いたことがあっても、その実態を知らない人は多いのでは?ニキビとアクネ菌の関係を知り、適切な対策をとりましょう★

ニキビとアクネ菌の関係は

ニキビとアクネ菌
ニキビや予防の改善のために、アクネ菌の性質を知っておくことは大事なこと!ここでは、アクネ菌がどんなものなのかをご紹介します。

アクネ菌とは?

アクネ菌は、正式名を「プロピオニバクテリウム・アクネス」といい、私たちの皮膚に普段から住み着いている常在菌です。ニキビの原因として知られていますが、実はニキビのない肌にも存在しています!

ニキビの原因の一つ

ニキビの原因の一つとして知られるアクネ菌。しかし、アクネ菌があるだけでニキビができるわけではありません。

「毛穴の詰まり」「過剰な皮脂」の二つの条件がそろうことでアクネ菌が繁殖し、ニキビが発生しやすくなります。つまり、毛穴の詰まりや過剰な皮脂の分泌を防いで、アクネ菌を増やさないってことが、ニキビ予防・改善のポイントなんですね♪

常在菌であり、肌には常に存在する

アクネ菌は常在菌なので、ほとんどすべての人の肌に常に住み着いています。悪者のようなイメージの強いアクネ菌ですが、最近の研究で善玉菌と悪玉菌が存在することが明らかになりました。善玉菌は肌に良い働きをしますが、悪玉菌が増殖するとニキビの原因になります。ただし、増殖しなければ、ニキビを引き起こすことはありません。

アクネ菌がまったく存在しないのも、肌にとっては不都合なもの。アクネ菌を「なくそう」とするのではなく「増やさない」ことが大切です。

アクネ菌の役割

アクネ菌の役割
アクネ菌には善玉菌と悪玉菌の2種類があり、肌にとって良くも悪くもなります。どんな働きをするのかをみていきましょう!

肌を弱酸性に保つ

一般的に、健康な肌のph値は弱酸性とされ、アルカリ性に傾くと悪玉菌が増殖して、肌トラブルを起こしやすいといわれています。

善玉菌であるアクネ菌は、肌を守ってくれる大切な存在です。皮膚のph値を弱酸性に保って肌のうるおいを維持したり、悪玉菌の繁殖を抑えてくれたりしています。

さらに、外部から病原菌が侵入するのを防ぐ、バリア機能も果たしています。アクネ菌の働きがあるからこそ、肌の状態を健やかにキープできるんですね♡

一部の菌は毛穴で増殖


人間にとって良い働きをするアクネ菌ですが、悪玉菌と呼ばれる一部の菌が繁殖すると、ニキビの原因になります。

アクネ菌は酸素を嫌う嫌気性菌で、酸素のある環境ではほとんど増殖できません。そのため、基本的に酸素が少ない毛穴の奥にひっそりと生息しています。

ところが、皮脂の過剰分泌により毛穴に汚れや皮脂が詰まると、アクネ菌にとって快適な環境に!皮脂をエサにしてどんどん増殖してしまうのです。

アクネ菌はリパーゼという皮脂を分解する酵素を持っています。このリパーゼ酵素によって皮脂が分解されると、オレイン酸などの遊離脂肪酸が作られますが、この遊離脂肪酸が炎症を引き起こして赤ニキビ、黄ニキビになります。

アクネ菌が繁殖しやすい状態とは

アクネ菌の繁殖は?
ニキビを防ぐには、悪さをするアクネ菌を増やさないことがカギ!アクネ菌が繁殖しやすい肌とはどういったものか、ここでおさらいしましょう♪

毛穴の汚れ

ストレスや生活習慣の乱れによって肌のターンオーバーが乱れると、本来なら自然にはがれ落ちるはずの古い角質が肌の表面に残ったままになり、毛穴の出口がふさがれて、皮脂をスムーズに排出できません。

詰まった毛穴の中に皮脂がたまり、ニキビのもとであるコメドができて、アクネ菌にとって格好のすみかに!アクネ菌は詰まった毛穴の中で皮脂をエサに増殖し、ニキビの炎症を引き起こします。

ついうっかり化粧したまま眠ってしまった…。こんな経験のある人も多いかもしれませんが、毛穴にメイク汚れが詰まってアクネ菌の温床となり、ニキビの原因に。その日の汚れは必ずその日のうちに落としましょう!

肌の乾燥(バリア機能の低下)

ニキビはオイリー肌や過剰な皮脂分泌が原因でできるというイメージがありませんか?だけどそれは違います。肌の乾燥もアクネ菌を増殖させる要因の一つであることを知っておきましょう!

私たちの皮膚には本来、紫外線などの外部刺激から肌を守り、うるおいを保つバリア機能が備わっています。ところが、角層の水分量が不足すると、バリア機能が損なわれてしまうことに。

バリア機能が低下すると、肌細胞は自らを守るために角層を厚くします。すると、毛穴の出口がふさがれて毛穴に皮脂がたまり、アクネ菌が住みやすい環境になってしまうのです。

乾燥が進んでバリア機能が低下した肌は、代謝がスムーズに行われず、さらに乾燥するという悪循環に陥りがち。そうなるとニキビは治りにくくなり、繰り返しやすくなります。

過剰な皮脂の分泌

過剰な皮脂でアクネ菌が
皮脂が過剰に分泌されると、自然と毛穴付近に皮脂が詰まりやすくなります。皮脂はアクネ菌の大好物!皮脂を栄養源にしてアクネ菌がどんどん増えて、炎症を引き起こします。

しかし、気になるからといって、皮脂を取りすぎるのはNG。かえって過剰に皮脂が分泌されて、アクネ菌が増殖しやすくなります。

過剰な皮脂の分泌の原因としては、肌の乾燥のほか、ホルモンバランスの乱れ、ストレス、間違ったスキンケアなどが考えられます。これらの原因を取り除いて、水分と油分のバランスを整えてあげることが大事です。

アクネ菌の繁殖への対策

ニキビ・アクネ菌対策
アクネ菌の繁殖を防ぐには、「毛穴の詰まり」「過剰な皮脂」を防ぐことが大切です。ここからは、ニキビを作らせないスキンケア方法をご紹介します。

肌を清潔に

過剰な皮脂やメイク汚れは、アクネ菌のエサとなり、ニキビを悪化させる原因になります。クレンジングと洗顔で汚れをしっかり落として、肌を清潔に保ちましょう。ただし、汚れや皮脂を落とそうとして、ゴシゴシ洗ったり、1日に何回も洗顔したりするのはNG!かえって状態を悪くしてしまいます。

洗顔は朝晩1日2回が基本です。洗顔料をよく泡立てて泡で包み込むようにやさしく洗いましょう。洗い終わったらぬるま湯ですすぎます。すすぎ残しがないよう注意しましょう。洗顔後に使うタオルも清潔なものを使ってくださいね☆

ターンオーバーを整える

肌のターンオーバーが乱れていると、皮脂の出口がふさがれて、ニキビができやすくなります。ターンオーバーが乱れる主な原因は、生活習慣の乱れやストレス。睡眠不足やストレスはホルモンバランスを乱し、体のリズムを狂わせます。

ターンオーバーを整えるために、栄養バランスのとれた食事、適度な運動、良質な睡眠を心がけてください。ストレスはため込まずに、こまめに発散しましょう。普段から自分に合ったストレス解消法を見つけておくことも大切ですよ★

肌を乾燥させない 保湿が重要

保湿をしてアクネ菌対策
ニキビがあると保湿ケアに消極的になるかもしれませんが、きちんと保湿して肌の油分と水分のバランスを整えてあげることで、過剰な皮脂を抑えることができます。

特に大人ニキビは保湿が重要!ベタつくのが気になるからと、化粧水だけで済ませるのはNGです。洗顔後は、化粧水や乳液、クリームで肌にしっかりうるおいを与えましょう。お手入れの流れは、化粧水→乳液→クリームの順が基本です。

ニキビ肌の人が乳液やクリームを選ぶ際は、ニキビのもとになりにくいことが確認されたノンコメドジェニック処方のものを選ぶのもおすすめ♪

ただし、アクネ菌は必要な菌なので無くすことは良くない

繰り返しになりますが、アクネ菌は私たちに必要な善玉菌の一つです。増殖させなければニキビの原因にはなりません。

殺菌成分や滅菌成分の入ったニキビ用化粧品もありますが、アクネ菌を完全になくすような対策はおすすめできません。常在菌のバランスが崩れて、思わぬ肌トラブルを招いてしまいます。

常在菌のバランスを崩さないようにアクネ菌と上手に付き合いながら、毎日のスキンケアで皮膚を清潔に保ち、うるおいを与えて、ターンオーバーのリズムを整えましょう♪

まとめ

正しくケアしてニキビ・アクネ菌対策を
普段は肌を守る働きをしているアクネ菌ですが、毛穴詰まりを起こして酸素が少なくなり、エサとなる皮脂が多い環境になると、過剰に繁殖してニキビを引き起こします。

「アクネ菌を殺菌する=ニキビが治る」という考えは間違い。ニキビを防ぐには、アクネ菌を繁殖させない肌環境を整えることが大切です。

正しい対策をして、ニキビを繰り返さない肌をめざしましょう♪

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