乾燥肌を改善するとほうれい線はなくなる？

保湿と弾力を高める乾燥肌ケアで、ほうれい線を撃退しましょう

鼻の両脇から、口もとにかけて伸びる太い線を「ほうれい線」といいます。顔の他の部分にできるたくさんのシワよりも、たった1本の線なのに、ほうれい線があるだけで、ぐっと老けた顔になってしまいます。

メイクで目立たなくしようにも、深く刻まれたほうれい線はなかなか隠れてくれません。年齢が上がるにつれて、ほうれい線はできやすくなると思われがちですが、20代から気になり始める人も多くいます。

老け顔に見えてしまうほうれい線の原因には、表情筋のゆるみやダイエットによる筋力の低下など、いくつかあります。

中でも、皮膚の真皮が衰えて肌のハリや弾力が減少することが、多くの人に当てはまる大きな原因の一つです。

真皮の衰えは、お肌の張りと弾力を生み出すコラーゲンやエラスチンが減少することで起こります。この2つの減少の原因に深く関わっているのがお肌の乾燥です。

小じわとは違い、一気に老けた顔に見えるほうれい線をなくすためには、乾燥肌を改善することです。
たった1本のシワを無くすだけで、顔の表情は若返り、イキイキとした笑顔が生まれるでしょう。

ほうれい線をなくすため、乾燥肌を改善するスキンケアを紹介しましょう。

ほうれい線は乾燥肌が原因の一つです

お肌の乾燥はすべての肌トラブルを引き起こす原因と言っても過言ではありません。乾燥したお肌をそのまま放っておくと、20代であれ年齢に関係なく肌表面に小じわが増えていきます。

乾燥したお肌はシワができやすく、小さなシワから次第に太いほうれい線へと悪化します。さらにはシミ、たるみ、くすみなどが生じてしまうなど、まさに乾燥肌がお肌の老化を早めているのです。

皮膚は表皮、真皮、皮下組織に構成されていますが、私たちが日々お手入れしているのが表皮の層です。お肌のざらつきなどの感触、粉を吹いたようなザラザラした肌の状態が目に見えて分かりやすい部分です。

ほうれい線を改善するためには、表皮に加えて、表皮の下の部分にある真皮のお手入れが必要です。太いしわの原因となる、お肌のハリと弾力をつくるコラーゲンやエラスチンが真皮層には存在するためです。

ほうれい線の原因

真皮層にあるコラーゲンやエラスチンは、ハリと弾力、潤いのある美肌を生み出しています。もちろんそれらが不足すると、お肌はカサカサに乾燥し、ハリと潤いが無くなりシワが目立つお肌になってしまうのです。

コラーゲンは繊維状のタンパク質で、網のように縦と横に真皮層内に広がっています。エラスチンはそのコラーゲンにからみつくように存在し、弾力性と伸縮性に特化しています。

真皮層内にはその他、コラーゲンとエラスチンのすき間を埋めているヒアルロン酸、コラーゲンとエラスチン、ヒアルロン酸を生成する線維芽細胞が存在します。

ヒアルロン酸は皮膚の中で水分を保持する働きを持っています。1gのヒアルロン酸で6Lの水分を保持できるとされています。エラスチンは、皮膚に弾力を与える成分です。

これら成分が真皮層内に十分に満たされてこそ、お肌のハリと弾力、潤いが保たれているのです。これらが不足すると真皮層がゆるみだし、お肌にシワやたるみ、ほうれい線が生じてしまうのです。

ほうれい線の原因をつくる日常の行動

ほうれい線は、真皮層内のコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などの成分が減少して起こります。このコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸が減少する原因はさまざまあります。

• お肌の乾燥
• 紫外線の影響
• 間違ったスキンケア
• 喫煙
• ストレス
• 生活習慣、食生活の乱れ
• 喫煙
• 加齢

などが上げられます。
お肌の乾燥によるほうれい線は避けられません。毎日の正しいスキンケアなどで保湿をしっかり行いお肌を乾燥させないことが大切です。

日差しの強い夏だけでなく、ほぼ一年中降り注ぐ紫外線は、多量の分解酵素をつくり出します。真皮層内の大部分を占めるコラーゲンは、この分解酵素の影響を受けて日々ダメージを受けているのです。

喫煙はタバコの煙が体内に入ると、コラーゲン生成に必要なビタミンCが破壊されてしまいます。また喫煙は血管を収縮し、全身への酸素の供給が滞り代謝が悪くなってしまいます。

喫煙を続けることで、代謝が悪くなり体内の老廃物が排出されずどんどん蓄積されていき、ほうれい線やたるみなど肌老化を招いてしまうのです。

真皮層内のコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などの成分は加齢によって減少することが分かっています。そのため年齢を重ねるとシワやたるみが目立ってくるのです。

加齢は自然現象なので避けることはできません。しかし、毎日のスキンケアの見直し、紫外線対策、禁煙、食生活の改善などは今日からでもできることです。ほうれい線の原因となる乾燥肌を防ぐケアを紹介しましょう。

乾燥が原因のほうれい線はスキンケアが大切

お肌の乾燥予防、改善はもとより、美肌をつくる基本はクレンジング、洗顔、保湿ケアの毎日のスキンケアが肝心です。しかし間違った方法でお手入れをしているとお肌は不衛生の状態となり肌トラブルを引き起こします。

とにかく毎日しっかりと洗浄をして清潔にすることが大切です。
メイクをしている人はクレンジングをしてメイクを除去してから洗顔をします。毎日使うクレンジング剤や洗顔料はどんなタイプを使っていますか？

クレンジング剤と洗顔料選びも乾燥からお肌を守るためには重要なポイントです。洗浄力の強いクレンジング剤や洗顔料は、お肌にとって強い刺激となる合成界面活性剤という洗浄成分が入っています。

合成界面活性剤が大量に入ったクレンジング剤や洗顔料で毎日洗っていると、角質層内に存在する保湿成分の細胞間脂質や天然保湿因子なども一緒に洗い流されてしまうといわれています。

そのため、洗浄力の強いタイプを普段使いにしていると、あっという間にお肌はカサカサの乾燥肌になってしまいます。

毎日使うクレンジング剤にはクリームタイプがオススメです。クレンジング剤の中でも合成界面活性剤の配合量が少なく、お肌の水分量と皮脂量のバランスを崩さずに洗い上げます。

逆にオイルタイプは洗浄力が強く、お肌への負担も大きいので毎日使いにはオススメしません。オイルタイプを使っていた人はクリームタイプの洗浄力に物足りなさを感じでしょう。

クリームタイプのクレンジング剤では不足と感じる場合は、先に目元や口元などを専用のリムーバーでクレンジングしておくとよいでしょう。

洗顔料はどのようなタイプでもしっかりと泡を立てるのがポイントです。キメの細かいたっぷりの泡を転がしながら、泡に汚れを吸着させるようにして洗いましょう。

クレンジングや洗顔をする時は、優しく丁寧に行うのがとても重要です。お肌をゴシゴシとこすり洗いすると肌摩擦で傷がついてしまいます。お肌のバリア機能が低下し水分が蒸発してしまう原因にもなります。

乾燥が原因のほうれい線は保湿ケアが大切

洗顔をした後は、すぐに保湿ケアをしましょう。保湿ケアで使用する化粧品は乾燥肌をカバーする保湿成分、美容成分が配合された物を使うと、肌の変化をより短期間で実感することができます。

乾燥肌をカバーするためには、真皮層内に存在する成分のコラーゲン、ヒアルロン酸、角質層内に存在する保湿成分のセラミドなどが配合された物を選びます。

コラーゲン、ヒアルロン酸、セラミドはもともと体内にある成分ですが、年齢を重ねるごとに減少していきます。積極的に補うことで乾燥肌を予防・改善し、ほうれい線の改善にもつながります。

セラミドにはさまざまな種類があります。セラミド1、セラミド2、セラミドAP、セラミドNPなどがオススメです。パッケージの記載を確認してから購入しましょう。

またコラーゲンの生成をサポートするレチノール、ビタミンC誘導体のアスコルビルリン酸ナトリウム、リン酸アスコルビルマグネシウム、APPS（アプレシア）などが配合されている化粧品もオススメです。

保湿ケアの手順は化粧水→美容液→乳液→クリームをつけていきます。

夏場は特に皮脂や汗でベタつくからといって、乳液やクリームを使わない、あるいは少量で済ませてしまう人がいますが、それは乾燥肌を招く原因になります。

保湿ケアはムラなくお肌全体につけることがポイントです。化粧水をつけるときは、手に載せて体温で温めてから使うとお肌への浸透力がアップします。

両手で顔全体を包み込むようにして、じんわりとお肌の奥まで浸透するように丁寧につけます。

コットンを使う場合は、たっぷりと化粧水を含ませてお肌に密着させたまま、顔の中心から外側へ、上から下へと丁寧に優しくコットンを滑らせていきます。

手、コットンいずれで行う場合も、力を入れてお肌をこするのはNGです。摩擦によりお肌に傷がついて乾燥肌が悪化します。
また、コットンの繊維がお肌に残らないように気をつけましょう。

ほうれい線を改善するエクササイズ

ほうれい線を改善するエクササイズを毎日のスキンケアに取り入れてみましょう。ほうれい線は肌が乾燥したことで硬くなった皮膚が、深い線のように刻まれたものです。

エクササイズでほぐしていきましょう。

1.500mlのペットボトルに水を少量入れます。

2.唇でペットボトルをくわえて、持ち上げます。この時、歯を使わないのがポイントです。

3.そのまま10秒ほどくわえます。これを3回繰り返します。

1.口の中に空気を含ませて、左右交互に頬を膨らませます。これを30秒間繰り返しましょう。

2.口の中に空気を含ませて、左右交互に頬を膨らませて、手のひらでやさしくつぶします。これを30秒間繰り返しましょう。

真皮層内の弾力を失っているコラーゲンは無理に刺激を与えると、余計にダメージを受けてほうれい線を深くしてしまいます。エクササイズは力を入れずに優しく行いましょう。

（まとめ）年齢に関係なくほうれい線は改善できる

老け顔に見せるほうれい線は、加齢だけが原因。と思われがちですが、実はそれだけが原因ではないのです。ほうれい線の大きな原因は、お肌の乾燥です。年齢を重ねることは避けることができません。

しかしお肌の乾燥は、毎日のスキンケアや紫外線対策など、自分の心掛けひとつで改善できることです。ほうれい線をなくして、若々しい表情を取り戻すためにも乾燥からお肌を守りましょう。