しわが目立つと感じたら…。しわの原因と効果的な予防&改善策

大人世代の女性が肌悩みの筆頭にあげることが多い、顔のしわ。しわがあるだけで実年齢よりもぐっと老けて見えてしまいます。
これ以上、顔のしわを増やさないためには、その原因を知り、早めに適切な対策をとることが大切です。そこで今回は、しわの原因と具体的な予防・ケア方法をご紹介します。

しわの原因

しわのイメージ

意外なことがしわの原因になっているかもしれません。思い当たることはないか、普段の生活を今一度見直してみましょう。

加齢

顔にしわができる原因として、まず加齢があげられます。年齢とともに肌の水分を保持する力が弱まると、表皮が乾燥して細かいしわが目立つようになります。そのまま放置していると深いしわの原因になります。

私たちの肌は表皮・真皮・皮下組織の3層に分かれており、このうち肌のハリや弾力を支えているのは真皮です。

加齢によって女性ホルモンの一種であるエストロゲンが減少することで、真皮にあるコラーゲンやエラスチンも減少・劣化するため、しわができやすくなります。

紫外線

実は肌の老化現象は、加齢による影響は2割程度でしかなく、残りの8割は紫外線による光老化です。

紫外線は波長の長さによって「A波」「B波」「C波」の3種類に分けられます。このうち地上に届くのはUV-A(紫外線A波)とUV-B(紫外線B波)の一部です。

UV-Aは窓ガラスや雲を通過する性質があり、真皮にまで到達してコラーゲンやエラスチンを変性させてしわの原因を作ります。一方、UV-Bは肌の表面に強く作用して、日焼けによるシミやそばかす、乾燥しわを招きます。

生活習慣

毎日の食事や運動、休養などの生活習慣の乱れもしわを作る原因になります。

例えば、甘いものや脂っこいものばかりを食べていませんか。砂糖や炭水化物などの糖質を摂りすぎると、血中の余分な糖がコラーゲンと結びつく「糖化」が起こり、肌の新陳代謝が低下して、しわができやすくなります。

また、運動不足や過剰なストレス、睡眠不足などは活性酸素を発生させます。活性酸素は本来、外部から侵入したウイルスや細菌の攻撃から身を守る有益な働きをするものですが、増えすぎると正常な細胞や遺伝子までも攻撃するので厄介です。

活性酸素によって細胞が攻撃される「酸化(肌のサビ)」が進むと、老化やしわ、シミを引き起こすばかりか、がんなどの病気の原因にもなるといわれています。

乾燥

乾燥はしわの大敵です。肌表面の水分が奪われて乾燥すると、肌の柔軟性が失われて溝ができてしまい、細かいしわができやすくなります。

細かいしわだからといってそのまま放っておくと、しわの溝が深くなり、大きなしわに発展する可能性があるので、早めの対策が肝心です。

顔のしわの種類

しわの種類

表情じわ

表情じわとは文字どおり、笑う、驚く、怒るなどの表情の動きによって生じるしわです。主に眉間やおでこ、目尻などに見られます。眉をあげる習慣がある人はおでこにしわができやすくなります。

本来は表情の変化による一時的なしわですが、年齢を重ねると表情を元に戻しても、しわはそのまま残るようになります。

乾燥じわ

表皮の水分が失われることで生じるしわです。肌が乾燥すると皮膚の表面が硬くなって萎縮し、細かいしわができます。織物のちりめんに似ていることから「ちりめんじわ」とも呼ばれています。

皮膚が薄く、皮脂が少ない目元やほうれい線、口の周りにできやすいのが特徴です。20代でもできやすいので「若いからまだ大丈夫」と思っている人も油断は禁物。深いしわに進行しないよう注意が必要です。

真皮じわ

加齢や紫外線などにより、真皮のコラーゲンやエラスチンが破壊されて発生するしわです。肌のハリや弾力が失われ、たるみが生じることによって深いしわが刻まれます。

真皮しわができやすいのは、ほうれい線やマリオネットライン、ゴルゴラインなどです。一度できると元に戻すのが難しいため、しわが浅いうちに適切なケアをすることをおすすめします。

顔のしわを予防するには

紫外線対策でシワ予防

紫外線対策をしっかりする

紫外線は肌の老化を促進させ、しわやシミの原因になります。紫外線対策をしっかり行い、肌に悪影響を与えるUV-AとUV-Bを防御することが大切です。

冬でも曇りの日でも紫外線は降り注いでいます。室内でも日焼け止めを塗り、外出時は日傘や帽子、サングラス、長袖の衣類などを利用して、紫外線から肌を守りましょう。

表情筋を鍛える

表情筋とは目や口、鼻、眉などを動かす筋肉です。表情筋が衰えると、老け顔の象徴ともいえる顔のたるみやしわの原因になります。

マスク生活や人と関わらない生活を続けていると、表情筋を動かすことをさぼってしまいがちです。表情筋トレーニングで顔の筋肉を鍛えましょう。

口の周りのしわが気になる方はペットボトルを唇だけでくわえて、腹式呼吸を繰り返すトレーニングがおすすめです。毎日続けることで表情筋が鍛えられ、フェイスラインがすっきりします。

スキンケアを見直す

肌に刺激を与える間違ったスキンケアはしわを作る原因になります。洗顔時にごしごしこすったり、化粧水や乳液などをつけるときにしわを伸ばすように力を入れたりしていませんか。過剰なケアは肌に負担をかけ、しわを悪化させてしまいます。

しわができやすい目元や口の周りは皮膚が薄く、とてもデリケートです。日頃のスキンケアを見直して、できるだけ負担をかけない方法でお手入れする習慣をつけましょう。

睡眠をしっかりとる

しわ予防や美肌作りのためには良質な睡眠が欠かせません。肌の生まれ変わりは就寝中に活発になり、肌のハリと弾力を保つコラーゲンもこの間に生成されます。特に眠りはじめの3時間は成長ホルモンが最も多く分泌される「肌のゴールデンタイム」といわれています。

睡眠の質を上げるには、十分な睡眠時間を確保すること、寝る時間と起きる時間をなるべく一定にすること、寝る直前までテレビやスマホを見ないことがポイントです。休日に寝だめするのではなく、毎日の積み重ねを大切にしましょう。

抗酸化作用のある食事を心がける

肌の酸化を防ぐ抗酸化作用のある食材を積極的に摂り、肌の老化を防ぐことがしわの予防につながります。

抗酸化作用のある代表的な栄養素が「ビタミンACE(エース)」です。これらを多く含む食材を意識して取り入れましょう。

ビタミンAを多く含む食材
レバー、うなぎ、トマト、にんじん、ほうれん草など

ビタミンCを多く含む食材
赤ピーマン、ブロッコリー、レモン、キウイ、いちごなど

ビタミンEを多く含む食材
うなぎ、ナッツ類、アボカド、かぼちゃなど

顔のしわをケアする方法

シワのケア方法

できてしまったしわの対処法として、セルフケアのほか、エステサロンや美容外科を利用する方法があります。

セルフケア

しわをエステや美容外科でケアするとなると時間も費用もかかるので、できれば自分の力でなんとかしたいという方も多いかもしれません。浅いしわであれば、日々のセルフケアで改善をめざすことも可能です。

セルフケアのポイントは顔をこすりすぎないこと、しっかり保湿することです。スキンケアのどの過程においても、こすらずやさしくケアすることを意識してください。

洗顔時は指先が肌に触れないように洗顔料をしっかり泡立て、全体を泡で包むように洗います。洗い終わったら顔にやさしくタオルをのせ、軽く抑えるように水気を吸い取ります。

洗顔後は肌の乾燥を防ぐために化粧水ですばやく保湿をし、乳液やクリームなどの油分でうるおいを閉じ込めましょう。

エステサロン

血行不良に陥るとターンオーバーのリズムが乱れて、しわができやすくなります。マッサージをすることで血行が促され、代謝が上がる効果が期待できます。

とはいえ、自己流のマッサージは、効果が得られないどころか、不用意なしわを作る可能性があるので避けたほうが無難です。エステサロンであれば、豊富な経験を持つエステティシャンから施術を受けることができます。

エステサロンによって得意メニューや料金、通いやすさなどはまちまちです。自分に合うサロンを見つけましょう。

美容外科

くっきりと定着したしわは、セルフケアやエステサロンでは対応が難しいものです。医師が常駐する美容外科なら、即効性のある手術からヒアルロン酸を注入してしわを目立たなくする方法まで、さまざまな選択肢があるのも魅力です。

ただし、病気やケガの治療ではないので、保険診療ではなく自由診療となります。どうしても高額になりがちで、手術ともなれば相応のリスクがあるので、よく吟味してから治療を受けることをおすすめします。

まとめ

ちょっとしたしわでも、放っておくと大きなしわになってしまいます。しわのサインに気づいたら、できるだけ早めに対処することが大切です。スキンケアや生活習慣を見直して、若々しい肌をキープしましょう。

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