洗顔にぴったりの温度は32度ってホント?

洗顔にぴったりの温度は32度ってホント?

洗顔におすすめの水温は32度です

洗顔の際、どのくらいの水温で行っていますか?

  • ぬるま湯がよいと聞いたことがある
  • 汚れが落ちそうだから熱め

など、人によってさまざまなのではないでしょうか。

洗顔にちょうどよい水温は「32度」であると言われています。
なぜ32度なのかというと毛穴から分泌されている皮脂が溶け始める温度が32度前後だという理由です。
32度とは手で水に触れても熱くもなければ冷たくもなく、顔につけるとちょっとひんやりする温度です。

逆に

  • 温かくて気持ちよい
  • 目が覚めるくらいに冷たい

くらいの水温で顔を洗っている場合、肌に刺激を与え過ぎてしまっている可能性があります。

実は、洗顔時の水温は熱過ぎても冷た過ぎても肌に悪影響を及ぼします。場合によっては、肌荒れや乾燥を引き起こすこともあります。

肌の調子がよくないため、洗顔料やクレンジング剤を変えたのに思うような効果が出ない…という人は水温が原因かもしれません。

心当たりがあれば、ここで水温を見直して、32度での洗顔に切り替えてみましょう。肌トラブルを改善できるかもしれません。

顔を洗う時は「ぬるま湯」を意識しよう

32度のぬるま湯で顔を洗うことで、どのような効果が見込めるのでしょうか。

洗顔やクレンジングの目的は、メイク汚れや肌に付着した汚れや老廃物などを落とすことです。そしてその後のスキンケアで保湿することで、肌をキレイな状態に保つことができます。

水温が冷たすぎると毛穴がうまく開かず、毛穴の中に詰まった汚れが落ちにくくなる可能性があります。毛穴の中に汚れが残ったままだと角栓の原因となり、毛穴トラブルを引き起こしてしまいます。

逆に水温が高すぎると皮脂を落とし過ぎてしまいます。すると肌を守ろうとして、皮脂が過剰に分泌されます。この過剰な皮脂も角栓のもととなり、やはり毛穴トラブルの原因につながります。

洗顔の際、ぬるま湯で顔を洗うと下記のようなメリットがあると言われています。

  • 適度に毛穴を開いた状態にして、余分な皮脂や汚れを落としやすくする
  • 皮脂を落とし過ぎず、肌に必要な潤いを残した状態ですすげる

このように肌に必要な潤いを残したまま効果的に汚れを落とすには、ぬるま湯が最適だといえます。

基本的な洗顔の方法はコレ

基本的な洗顔の方法はコレ
ぬるま湯で顔を洗うと効果的に汚れを落とせるといっても、適当にすすいだだけでは肌をキレイな状態にすることはできません。基本的な洗顔方法をご紹介します。

1.手を洗う

手には目に見えない雑菌や汚れが付着しています。洗顔の前にハンドソープで手を洗い、清潔な状態にしてから顔を洗いましょう。

2.クレンジング

洗顔料でメイクを落とすことはできません。メイクをした時は、洗顔の前にクレンジング剤でメイクを落としましょう。

クレンジング剤をメイクになじませ、ぬるま湯でしっかりすすぎます。

3.洗顔料を泡立てる

顔を洗う時は、洗顔料をしっかりと泡立てます。キメ細かい濃密な泡は、毛穴汚れやホコリを吸着してくれます。

手でうまく泡立てることができない時は、専用の泡立てネットを使うとよいでしょう。

4.洗顔する

まず皮脂量の多い鼻のまわりや額などのTゾーンへ、泡を転がすようにして広げます。次に指をクルクルと回して優しくなでるようにしながら、フェイスラインに沿って泡を転がします。

最後に顎や頬のUゾーンに泡をのせて洗います。皮脂量の少ない頬は、皮脂を取り過ぎないように軽く手のひらでなでる程度にしましょう。

髪の生え際は指をジグザグ動かしながら洗います。

5.すすぎ

洗顔を終えたら、顔の泡をすすぎます。32度のぬるま湯で泡を溶かすようにして洗い流すのがポイントです。

ただし髪の生え際やフェイスラインはすすぎ残してしまうことがあります。念入りに行うようにしましょう。

肌トラブルを予防する洗顔のポイント

肌トラブルを予防する洗顔のポイント
基本的な洗顔方法を身につけるのはもちろん、いくつかポイントを押さえておくことで肌をよりキレイな状態に保つことができます。肌トラブルを防ぐ洗顔のポイントを紹介しましょう。

泡は「キメ細かく濃厚」を意識する

肌の汚れを吸着してくれるのは、キメの細かい濃厚な泡です。目安としては、手のひらをひっくり返しても落ちないくらいのコシがある状態です。

作り方は手のひらのくぼみに洗顔料をのせ、もう片方の手の指をクルクルと回しながら泡立てます。時間がない、上手に泡を作れないという人は、フォームタイプの洗顔料を使うのもよいでしょう。

こすらずに優しく洗う

汚れを落とそうとして、ゴシゴシとこするように洗顔するのはNGです。肌に負担をかけてしまい、最悪の場合、肌トラブルを招きます。

泡で顔を撫なでるように洗う、水を優しくあてるようにしてすすぐなど、「こすらない」「優しく流す」ことを意識して洗顔しましょう。

肌質に合わせた洗顔方法を取り入れる

自分の肌の状態がどのようなものか把握できていますか?
実は肌の状態によって、洗顔方法が異なってくるのです。

肌荒れしやすい敏感肌や乾燥肌の人は朝だけぬるま湯のみにする、皮脂が過剰に分泌しやすい脂性肌の人は朝晩ともに洗顔料でしっかり洗うなど、自分の肌の状態に合わせて洗顔方法をアレンジしてみましょう。

ぬるま湯だけで洗顔するのはよくないの?

ぬるま湯だけで洗顔するのはよくないの?
洗顔時には、基本的に洗顔料を使用する方がキレイに汚れを落とすことができるとされています。

一方で水またはぬるま湯だけで顔を洗う「水洗顔」が肌トラブルの解消につながるという話もあります。

必要以上に皮脂や潤いを除去してしまうことを防ぐために洗顔料を使わず、余計な刺激をなくして顔を洗うことができるなどの理由があります。

水洗顔が適しているのは、乾燥肌や敏感肌の人です。両タイプとも肌が乾燥しやすいため、ほどよく皮脂や潤いを残してくれる水洗顔は、ぴったりの洗顔方法と言えるでしょう。

しかし皮脂の分泌量が多い混合肌や脂性肌の人は、水洗顔は避けた方がよいでしょう。洗顔料を使って、ニキビ・吹き出物・角栓などの原因となる皮脂や汚れをしっかりと落とすようにしてください。

水洗顔を行うタイミングは、朝がおすすめです。メイクや外部の汚れが付着している夜の洗顔と違い、朝の時点で顔に付着しているのは就寝中に付着したホコリや、毛穴から分泌した皮脂程度であるからです。

水洗顔のやり方は、下記の通りです。

1.手を洗う

「基本的な洗顔の方法」の項目でも説明しましたが、手には雑菌や汚れが付着しているので、キレイにしてから洗顔しましょう。

2.ぬるま湯で顔をすすぐ

ゴシゴシと洗うのではなく、32度程度のぬるま湯を顔にあててすすぐようなイメージで洗います。Tゾーンなどベタつきが気になる部分は、他の箇所よりも念入りにすすぐとよいでしょう。

3.拭く

タオルを優しく顔にあてるようにして、水分を拭き取りましょう。

「温冷洗顔」を取り入れてみよう

「温冷洗顔」を取り入れてみよう
「温冷洗顔」という洗顔方法を聞いたことはありますか?
それは、お湯と水で交互に洗顔する美容法のことです。

肌に温度差を与えて血行を促しターンオーバーを促す、肌のハリや潤いを保つなどの効果を期待できるとされています。

温冷洗顔のやり方

  1. ぬるま湯(32度)で顔を洗う。
  2. 水で顔を洗う。
  3. 1と2を数回、繰り返す。
  4. タオルで優しく顔を拭き、化粧水や美容液で保湿する。

ホットタオルを利用した温冷洗顔も

  1. ホットタオルを用意する。作り方は、タオルを水にぬらして、電子レンジで数十秒温めるだけです。
  2. ホットタオルを顔に載せる。いきなり載せるのではなく、ヤケドをしないように肌で温度を確かめながらゆっくり載せていく。
  3. ホットタオルを外し、氷水で洗顔する。あらかじめ洗面器や洗面台に水をため、氷を入れておく。
  4. 2と3を数回、繰り返す。
  5. タオルで顔を拭き、化粧水や美容液で保湿する。

温冷洗顔で難しいことは行わないので、手軽に取り入れることができます。ただし「皮脂や汚れをたくさん落とせるかもしれない」と、温度を上げ過ぎるのは禁物です。

洗顔時、お湯が熱過ぎるとどうなる?

洗顔時、お湯が熱過ぎるとどうなる?
洗顔する時の水温は、32度程度がちょうどよいのですが、それより高い水温だとどうなるのでしょうか?

水温が高過ぎると必要以上に皮脂を落としてしまう可能性があります。必要な皮脂がなくなると肌は水分を失い、これ以上蒸発させないために、毛穴から皮脂を多量に分泌します。

皮脂の過剰分泌が起きると、毛穴に余分な皮脂が詰まって角栓のもととなります。通常、角栓は肌のターンオーバーにより排出されますが、うまくいかないと毛穴内に残り黒ずんでしまいます。

また熱めのお湯をずっと顔にあてることで、肌に赤みやヒリヒリ感が出てしばらく消えない、というトラブルが起きる可能性があります。

顔は手よりも皮膚が薄くなっています。手で触れてちょうどよいと思っていても顔の皮膚には熱すぎてダメージを与えてしまうのです。

そうはいっても「32度の水温がどれくらいか分からない…」という人は手で触った時に「ちょっと冷たいかも…」と思うくらいの水温を目安にするとよいでしょう。

(まとめ)洗顔する時は「32度」を意識しましょう

1.洗顔やすすぎの時の水温は、ちょっと冷たい32度くらいが適している
2.肌の状態をキレイにするには、正しい洗顔方法とポイントを押さえる
3.乾燥肌、敏感肌など肌が乾燥しやすい人は、朝のみ「水洗顔」でもよい
4.ぬるま湯と水で交互に洗顔する「温冷洗顔」という美容法もある
5.水温が高すぎると、乾燥・赤み・ヒリつきなどのトラブルを引き起こす

洗顔時の水温は熱すぎても冷たすぎても肌によくなく、32度くらいのぬるま湯が適切です。「なんだか肌が乾燥しているな……」と思ったら、もしかすると水温が熱すぎるのかもしれません。

自身の肌の様子をよくみて、32度くらいのぬるま湯での洗顔を取り入れていきましょう。

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