乾燥肌を改善したいけど洗顔はどうしたらいい?

乾燥肌を改善したいけど洗顔はどうしたらいい?

洗顔を見直すことで、乾燥肌は改善できます。

洗顔を見直すことで、乾燥肌は改善できます。
若いときにはなんとも思っていなかったのに、年齢を重ねるにつれ気になってくるものに「肌の乾燥」が挙げられます。

20代の頃には、とくに何のケアをしなくても、いつも潤った肌でいられました。けれども30~40代になると、肌がカサカサしたり、つっぱったりし始めます。

うっかりしていると、肌荒れのようになりひび割れまでできてきます。
ファンデーションを厚めに塗って隠そうとしてもかえって目立ち、困ってしまいます。

1日の終わりにクレンジングや洗顔をすると、またここで肌荒れを悪化させてしまうようです。肌のひび割れた部分にピリピリとかゆみや軽い痛みまで感じるようになって、ショックですよね。

その後に保湿ケアもきちんとしているのに、肌の乾燥がなかなかよくならない…
こういったことで悩んでいませんか?

実は本当の問題は、洗顔方法にあるのかもしれません。
間違った洗顔方法を続けているために、かえって乾燥肌を悪化させているのではないでしょうか?

ここで今までの洗顔方法を見直して、正しい洗顔を行うことで、乾燥肌の予防と改善を目指しましょう。

乾燥肌とはどういう状態?

乾燥肌とはどういう状態?
本来の健康な肌では、大きくしっかりした細胞と細胞の間を、「細胞間脂質」が満たしていて、すき間なくぎっしり充実したものとなっています。

その表面を、皮脂と汗が混ざってできた「皮脂膜」がおおってカバーしています。このバリアによって、外部から刺激を受けることや、肌内部から水分が蒸発するのを防いでいます。

皮脂膜は洗顔などで洗い流されてしまいますが、皮脂や汗は常に分泌されているので、しばらくすると皮脂膜は再生されます。

これらがうまく働いていることで、肌の健康が維持できている状態です。

しかし年齢を重ねるにつれ、肌の細胞が生産される量が減り、質も下がってきます。すると、肌の細胞の間にすき間ができ、そこから水分がどんどん蒸発してしまうようになります。

乾燥肌を悪化させないために

皮脂膜を作っている皮脂や汗も、年齢が上がるほど分泌が少なくなってきます。洗顔やクレンジングなどで一度失われると、なかなか再生されなくなってきます。

そうなると肌のバリアを張れなくなり、肌内部から水分が逃げやすくなります。こうして乾燥肌になってしまうのです。

細かくひび割れができた乾燥肌には、そのすき間に、外からホコリ、雑菌、アレルギー物質などの異物が侵入しやすくなります。

ハリや弾力もなくなり抵抗力も失っているので、外界の刺激や衝撃を受けてしまい、知らぬ間に傷や肌トラブルが増えているのに気づくはずです。

また、重力に抵抗できなくなった乾燥肌は、やがてシワやたるみを招きます。

このように乾燥肌は残念なことばかりです。
乾燥肌を悪化させないために、正しい洗顔方法を行っていきましょう。

洗顔料の選び方

洗顔料の選び方
すでに乾燥肌の状態にあるときは、洗浄力が弱めの洗顔料を選ぶようにしましょう。
「乾燥肌用」として開発された洗顔料もあるので、そういったものを選んでみてもよいでしょう。

多くの洗顔料には「合成界面活性剤」が含まれていますが、実はこの成分は本来必要な皮脂を洗い流してしまい肌の乾燥が悪化しやすいのです。

ですから、洗顔後のカサつきやつっぱり感が心配な人は、なるべく合成界面活性剤を含まないものを使ってみてください。
例を挙げると、固形石けんです。

肌荒れやヒリヒリ感が気になるときは、まったく洗顔料を使わない、という選択肢もあります。水またはぬるま湯のみで顔を洗うということでも、肌表面の汚れは落とせるので十分でしょう。

乾燥肌の洗顔のポイント

洗顔料を使った洗顔の仕方を紹介していきます。
実際の洗顔の流れに沿って、気をつけたいポイントがあるのでみていきましょう。

1.あらかじめ清潔に

まず、洗顔をする自分の手、洗面台の周囲、タオルなどは清潔になっていますか?

不潔な環境だと、乾燥肌で傷んだ肌に汚れや雑菌が入り込んでしまいます。するともっとひどい肌トラブルが起きてしまう可能性もあります。

あらかじめ、手をハンドソープで洗っておく、洗面台の周りはゴミやホコリを取り除いてカビの発生などないようにしておく、顔を拭くタオルは洗濯済みのものを用意するなど常に清潔にしておきましょう。

顔のすみずみまできれいに洗えるように、ヘアバンド、ピンやゴムなどで髪が顔にかからないようにスッキリまとめておきましょう。

2.適温の水またはぬるま湯で洗顔する

洗顔するときには、適温の水またはぬるま湯で行いましょう。冷た過ぎる水、熱すぎるお湯などはNGです。

洗顔料を溶いて泡立て、丁寧なすすぎを行うために、ずっと触れていて顔や手の肌が負担を感じない温度が適しています。

肌をスッキリ引き締めたいから、などと冷水を使うことはやめましょう。
温度差により、顔の毛細血管が急激に収縮することになりダメージを与えます。その結果、額や頬に赤みが残ってしまいます。

しかしぬるま湯といっても、お風呂のお湯程度の温度では高すぎて皮脂が流れ出してしまいます。乾燥肌では28℃くらいまでがよいでしょう。

では、洗顔をしていきます。
まず、適温の水またはぬるま湯で顔全体をぬらします。

あらかじめ顔の汚れやホコリをさっと洗い流すことと、この後の洗顔料のなじみをよくすることが目的です。

乾いた肌にそのまま洗顔料を載せると、洗浄成分の濃度が高いまま肌に触れることになり、弱った乾燥肌には負担がかかってしまいます。

それを避けるためにも、あらかじめ水またはぬるま湯で顔をさっと流しておきます。

3.洗顔料をしっかり泡立て、優しく洗顔する

洗顔料を使って洗っていきます。
製品の使用説明書にある適量を容器から出して、手に取ります。

水またはぬるま湯を加えてよく泡立て、たっぷりの泡を作ります。
角が立ち、コシがあって手のひらを逆さにしても落ちてこないような泡が理想です。泡立てネットを使ってもよいでしょう。

強度があるたくさんの泡はクッション効果を持つので、肌に直接触れることなく洗顔できます。弱った乾燥肌に摩擦の負担をかけずに済むのです。

もしここで泡立てが足りないと、洗浄成分の濃度が高いままの洗顔料が肌に接することになります。
すると本来必要な皮脂や潤いがどんどん奪われてしまうことになります。

また、水分や空気で十分に緩められておらず、硬いままの洗顔料を肌にのばしていくことになるので、摩擦が生じ、肌に負担がかかってしまいます。

ですからちょっと面倒かもしれませんが、泡立てはしっかり行いましょう。

コシのあるたっぷりの泡ができたら、まず皮脂の分泌が多めで汚れが気になる額や鼻のTゾーンから泡を載せていきます。

ゴシゴシと肌をこすらず、泡をクッションにして広げていくようにすることが大切です。
力を入れず、ふわふわと優しく行います。よく泡立った洗顔料に、汚れを吸着させていくイメージで行います。

次に頬や顎へと広げていきます。
皮膚が薄くて弱い目元や口元は最後に、さっと泡を載せるようにします。この部分は強くこすってしまうと、小じわができやすいので気をつけてください。

鼻の周りの入り組んだ部分、フェイスラインなど洗い残しがないが最後に確認しましょう。

あまり長い時間洗顔していると、乾燥肌に強く負担がかかることになります。洗顔料を載せているのは、全体で1分以内に納めるようにして、すすぎに入りましょう。

4.すすぎ残しのないように

全体を洗えたら、洗顔料と汚れを洗い流していきます。やはり適温の水またはぬるま湯で行っていきましょう。

両手ですくった水を、やさしく顔にかけるようにして流していきます。このときも肌をゴシゴシこすらないようにします。

肌に優しく触れてみて、洗顔料のぬるぬるした感覚がなくなったらすすぎは完了です。
鼻や耳の周り、フェイスラインや髪の生え際などにすすぎ残しがないようにしましょう。

洗顔料や汚れが残ってしまうと、吹き出物や肌荒れなどの肌トラブルにつながります。乾燥肌も悪化してしまいます。こういったことを防ぐため、念入りにすすぐようにしましょう。

水道の蛇口から水を流したまま使うのではなく、節水に努めましょう。洗面器で受ける、洗面台のボウルに栓をするなどで、ためた水を入れ換えながら使えば少ない水で清潔にすすぐことができます。

すすぎの後には清潔なタオルで、優しく押さえて水分を吸い取るようしながら拭きます。
ここまで肌に対して丁寧にソフトな洗顔をしてきたのに、ゴシゴシこすってしまっては台無しです。

最後まで油断しないように心掛けながら洗顔を終えましょう。
洗顔の後の保湿も重要です。

乾燥肌の保湿のポイント

乾燥肌の保湿のポイント
清潔になった洗顔後の肌は、非常に無防備な状態になっています。乾燥肌を悪化させないためには、すみやかに保湿をすることが大切です。

使う順番は一般的に、化粧水→美容液→乳液、クリームやオイルの順で使っていきます。

化粧水で、水溶性の美容成分を肌の角質層に含ませると同時に、次に使う化粧品の効果を導きます。
美容液ではより濃厚な成分を浸透させます.

その後に、乳液やクリームを使うことで油性の美容成分を補充するとともに、全ての美容成分を肌に閉じ込めるためフタをします。

しかし、バリア機能が弱っている肌は、化粧品に含まれた添加物の刺激を受けやすくなっています。あまりたくさんの種類の化粧品を使うと、かえって乾燥肌に負担をかけてしまうことがあります。

肌の状態が気になるときには、化粧品をあれこれと混同させずに、選び抜いたものでシンプルにスキンケアをしていくとようにしましょう。

また、アルコールや香料など刺激を与える可能性があるものがなるべく含まれていない化粧品を選んでください。

使っていて痛みや赤みが出るなどの違和感があったら、化粧品の使用を中止して皮膚科を受診するようにしましょう。

(まとめ)乾燥肌を改善するために、洗顔方法を工夫しましょう

1.乾燥肌を悪化させないために
2.洗顔料の選び方
3.乾燥肌の洗顔のポイント
4.乾燥肌の保湿のポイント

乾燥肌は、スキンケアを頑張ってもなかなか改善しないばかりか、悪化してしまうのが悩みです。
しかし、洗顔方法を見直すことで改善が期待できます。

正しい洗顔方法を続けることで、潤いのある健康的な肌を維持していきましょう。

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