目立つ皮脂毛穴やたるみ毛穴の原因は何?

目立つ皮脂毛穴やたるみ毛穴の原因は何?

たるみ毛穴は加齢が原因、皮脂毛穴は過剰な皮脂分泌が原因です。

「きちんとお手入れをしていても毛穴が目立ってしまう」というお肌の悩みが、30歳を過ぎた頃から多くなってきます。

毛穴トラブルといっても、皮脂・黒ずみ・たるみ・開き・詰まりなど、さまざまなタイプがあります。

これらのトラブルには、それに応じたケアを施さなければ、目立つ毛穴の悩みは解消しないでしょう。

お肌は年齢を重ねるごとに新陳代謝が低下していきます。そのため毛穴は詰まりやすくなるものです。間違ったスキンケア・紫外線・ホルモンバランスの乱れなどによっても、毛穴トラブルは生じます。

30歳を過ぎた頃から目立つのが、たるみ毛穴です。加齢によって皮膚がたるみ、毛穴が縦長のしずく型のようになった状態です。これを開き毛穴と勘違いしている人も多いようです。

開き毛穴の原因は主に、皮脂といわれています。皮脂が過剰に分泌すると毛穴は開いてしまいます。余分な皮脂は空気に触れて酸化し、黒ずみ毛穴へと悪化させてしまいます。

今回は、加齢によるたるみ毛穴の改善方法を説明していきます。皮脂が原因の開き毛穴との違いも見ていきましょう。

加齢が原因のたるみ毛穴は改善できる

加齢が原因のたるみ毛穴は改善できる
年齢を重ねるごとに目立ってくるたるみ毛穴と、皮脂が原因による開き毛穴を間違っている人が多いようです。この2つの毛穴トラブルは原因も異なれば、ケアの方法も異なります。

たるみ毛穴は、とくに頬や目の下に目立ちます。開き毛穴は、皮脂の分泌腺が多く集まる、額や鼻の周辺といったTゾーンに目立ちます。

たるみ毛穴は、加齢で皮膚がたるむことで毛穴も下へ縦長に広がってしまうのが特徴です。

たるみ毛穴を改善するスキンケアを施さないでいると、縦長にたるんだ毛穴と毛穴がくっついて、シワのようになってしまいます。

小ジワが増えると一気に老けた印象に見えてしまいますね。さらに進行して、ほうれい線がくっきりと刻まれてしまっては、実年齢よりも上に見られてしまいます。

キレイな毛穴を取り戻すためには、毛穴トラブルの原因をきちんと知ることも大切です。

たるみ毛穴の原因

加齢によって目立ち始めるたるみ毛穴は、誰にでも起こり得る毛穴トラブルです。

人は年を重ねていくと、お肌の弾力を生み出しているコラーゲンやエラスチンが失われます。そうすると毛穴を支え切れなくなって頬の毛穴が縦長に垂れ下がってしまうのです。

この弾力のもとを失うことを、真皮の老化ともいいます。人の皮膚は、外側から「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層から成り立っています。

表皮は、外部の刺激から肌を守り、肌の内側の水分を保持する働きがあります。

皮下組織は、皮下脂肪で構成されており、皮膚の内側にある筋肉や骨を保護する働きをしています。

真皮の働きは、肌の弾力を保ち、皮膚の隅々まで酸素と栄養分を送り込む重要な役割を持っています。また発汗することで、老廃物を排泄する働きをもあります。

真皮は水分を除くと、約70%がコラーゲンでできています。コラーゲンはタンパク質の細い繊維が束になってできているもので、たっぷりの水分を抱えながらお肌にハリを与えています。

その他、真皮では弾力成分のエラスチンを生成しています。コラーゲンとエラスチンは真皮の中で網目状になってネットワークを張り、肌の弾力を守っています。

しかし年齢を重ねるごとに、コラーゲンもエラスチンも作られる量が減少し、ハリや弾力のないお肌になってしまいます。

また真皮では、コラーゲンやエラスチンの他に、保水成分のヒアルロン酸が生成されています。

このヒアルロン酸も加齢によって低下していきます。そうすると皮膚の中にある水分量が低下し、乾燥肌や毛穴トラブル、小じわなどが目立ってくるといった原因になるのです。

たるみ毛穴のスキンケア方法

レチノール

たるみ毛穴を改善するためには、お肌の弾力成分であるコラーゲンを増やすことが先決です。

その方法としておすすめするのが、コラーゲンを増やす働きがあるレチノール配合の化粧品を使うことです。

コラーゲンを増やすのだから、コラーゲン配合の化粧品を使えばよいと思っている人も多いでしょう。

しかし実は、化粧品に配合されているコラーゲンは、真皮までには届かず、保湿成分としての働きとして使われています。

皮膚の真皮で生成されるコラーゲンに直接働きかけるためには、レチノール配合の化粧品を積極的に使うことです。

レチノールとは、人の体内にあるビタミンAの一種です。レチノールが配合された化粧品は、シミ・シワ・ほうれい線などのエイジングケア化粧品としても多く使われています。

レチノールの働きは、
1.コラーゲンやエラスチンの生成をサポートし、お肌のハリやツヤを良くする

2.お肌の新陳代謝といわれるターンオーバーを促進して、くすみやシミなどを目立たなくする働きがある

3.皮脂の過剰分泌を抑制して、毛穴の皮脂詰まり、黒ずみを予防する

4.紫外線によるダメージを軽減する働きがある

などがあります。
たるみ毛穴だけではなく、詰まりや黒ずみなどの毛穴トラブルにもメリットの大きい成分といえます。

毛穴トラブルで悩んでいる人は積極的に取り入れたい成分ですが、レチノールは刺激のある成分です。

敏感肌ではない人でも、お肌がカサカサする・乾燥・かゆみ・赤みや刺激を感じるといった症状が出やすいことがあります。

使い続けることによってこうした症状は落ち着いてきます。しかし使い始めて1〜2週間が経過しても、お肌に異常がある場合は使用を控えましょう。

レチノールにはいくつかの種類があります。
それぞれの特性が多少異なるので、レチノール配合の化粧品を選ぶ際にラベルを確認しましょう。

1.パルミチン酸レチノール
レチノールにパルミチン酸を統合し、浸透力を高めたレチノールです。

2.ピュアレチノール
浸透力が高く、即効性に優れたレチノール成分です。しかし刺激も強いので使用には注意が必要です。

3.酢酸レチノール
レチノールに酢酸を結合させた安定性の高いレチノールです。レチニアセテートとも呼ばれています。

4.シラスフィアレチノール
レチノールと、天然ビタミンE・水・ダイズ油・アラビアゴム・エチルパラペン・カルボマー・メチルパラベン・プロピルパラベンなどが配合されています。レチノールよりもマイルドです。

5.レチノイン酸トコフェリル
レチノールの活性型であるレチノイン酸と、ビタミンE誘導体を結合させて安全性を高めたレチノールです。

などさまざまな種類があります。自分のお肌に適したものを選びましょう。

ビタミンC誘導体

たるみ毛穴のスキンケア方法(2)ビタミンC誘導体
「たるみ毛穴が気になるけれど、レチノール配合の化粧品はお肌に強過ぎる」という人には、レチノールよりも刺激が少なく、どんなお肌でも使いやすいビタミンC誘導体が配合された化粧品がおすすめです。

ビタミンC誘導体とは、ビタミンCを安定化させお肌への浸透力を高めたものです。コラーゲンの生成を助ける働きや皮脂を抑制する働きもあるので、たるみ毛穴だけでなく、詰まり・黒ずみ・開き毛穴にもよい成分です。

ビタミンC誘導体はさまざまな種類があります。

・L-アスコルビン酸2-グルコシド
・リン酸アスコルビル
・リン酸アスコルビルマグネシウム
・アスコルビルグルコシド
・テトラ2−ヘキシルデカン酸アスコルビル
・ステアリン酸アスコルビル
・パルミチン酸アスコルビルリン酸3ナトリウム(APPS)

これらの中で、とくに毛穴トラブルの改善におすすめするのが、リン酸アスコルビルまたはパルミチン酸アスコルビルリン酸3ナトリウム(APPS)です。いずれかの成分が明記された化粧品を選びましょう。

たるみ毛穴を改善する栄養素

毎日の食事から得られる栄養素は、美しいお肌をつくるもとです。

外側からのケアだけでなく、内側からのケアを合わせて行うことで、毛穴トラブルを予防、早期に改善することが期待できます。

毛穴が目立たないキレイなお肌を作るためには、ビタミンB1、ビタミンB2の栄養素を積極的に取ることをおすすめします。

ビタミンB1は、体内の炭水化物の代謝をサポートし、皮脂の過剰分泌を予防する働きがあります。

ビタミンB2は、皮脂の分泌を抑える働きが期待できます。

ビタミンB1が多い食品

豚肉・ウナギ・青のり・明太子・焼きのり・イクラ・昆布・きな粉など。

ビタミンB2が多い食品

納豆・レバー・イワシ・焼きのり・アーモンド・干しシイタケなど。

たるみ毛穴をつくる原因とは

たるみ毛穴は加齢により、真皮内のコラーゲン、エラスチンやアスコルビン酸の低下が原因です。これらの成分を失わないようにすれば、お肌の老化を遅らせることができます。

日常生活で気を付けることを紹介します。今日から見直してみましょう。

紫外線対策

日常生活で浴びる紫外線は、コラーゲンやエラスチンを破壊して皮膚の老化を早めます。普段から日焼け止めを塗るなど紫外線対策を行いましょう。

睡眠不足

美肌づくりには、質の高い十分な睡眠が不可欠です。睡眠中はコラーゲンの生成、成長ホルモンの大量分泌などが行われています。

しかし長い時間眠ればよいというものではなく、成長ホルモンが分泌されるといわれる午後10時から深夜2時までの間に熟睡することが大切です。

寝つきを良くするためにも、就寝前にストレッチを行ったり、お気に入りの音楽を聞くなどして、心も身体もリラックスさせましょう。遅くまでテレビやスマートフォンを見ているのは良くありません。

喫煙

喫煙はコラーゲンやエラスチンなどの損傷、新しく生成されるコラーゲンへも悪影響を及ぼします。

喫煙は百害あって一利なし。禁煙をおすすめします。

(まとめ)たるみ毛穴は、皮脂毛穴とは原因と対策が異なります

(まとめ)たるみ毛穴は、皮脂毛穴とは原因と対策が異なります

1.たるみ毛穴の原因
2.たるみ毛穴のスキンケア方法(1) レチノール
3.たるみ毛穴のスキンケア方法(2) ビタミンC誘導体
4.たるみ毛穴を改善する栄養素

たるみ毛穴は、加齢によるお肌の老化が原因です。皮脂詰まりや開きなどの毛穴トラブルとは解決策が異なります。

1〜4で紹介したスキンケア、食生活を見直すことで、長年悩んでいたたるみ毛穴も改善されるでしょう。

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