毛穴の角栓が気になるけど押し出してもいいの?

毛穴の角栓が気になるけど押し出してもいいの?

毛穴に詰まった角栓は気になってもムリに押し出してはダメ!

メイクをするときに鏡を見ると、毛穴に詰まった角栓が気になったことはありませんか?

クレンジング剤や洗顔料でしっかりメイクや汚れを落とした後でも、角栓が気になってしまう人は多いはずです。とくに「30~40代になってからやけに毛穴が詰まった感じがする」という声を多く聞きます。

角栓が気になってしまい、鏡をみるたびに角栓を指の先でぎゅっと押し出して取っているという人もいることでしょう。

でもちょっと待ってください!

毛穴に詰まった角栓を指の先を使ったり、ピンセットでつまんで取ったりすることは、肌に大きなダメージを与えるだけでなく毛穴をもっと詰まらせてしまう原因になっているのです。毛穴に詰まっている角栓は、いくら気になるとはいえ絶対にムリに押し出してはいけません。

でもどうして角栓はムリやり押し出してはいけないのでしょうか?
角栓の正しいお手入れの方法にはどのような方法があるのでしょうか?

今回は、角栓の押し出すことがいけない理由と私たちを悩ませる角栓の詰まりの原因について説明していきます。

これを機会に正しい角栓対策を覚えて毛穴や角栓の目立たない美しい肌を目指してみませんか?

詰まった角栓をみんなはどうしているの?

詰まった角栓、みんなはどうしているの?
毛穴がたるむ・開く・角栓詰まりなどの毛穴のトラブルは、老けた印象を与えるだけでなくメイクがうまくいかない原因にもなります。

毛穴を引き締める成分が配合されている化粧品を使ったり、毛穴を詰まらせないようにクレンジングや洗顔を丁寧に行っているといった方法が多く聞かれる毛穴ケアですね。毛穴パックで角栓をメリメリとはぎ取ったり、毛穴を指でつまんで角栓を押し出したりしているという人も意外と多いようです。

中には、「角栓がスポッと抜け出て気持ちいい!」と繰り返し行っている人もいます。しかし、みんなが気になっている毛穴の角栓はムリに取り出すとかえって詰まりやすくなります。

ではどうして角栓はムリに押し出したりしてはいけないのでしょうか?

角栓って何?知らなかった角栓の正体

角栓って何?知らなかった角栓の正体
角栓とはどのようなものかをきちんと理解してから適切な毛穴ケアの第一歩を踏み出すことが大切です。

角栓とは一体どんな成分でできているのでしょうか?

角栓の成分はタンパク質と皮脂です。
角栓の成分を詳しく見てみると、約70%のタンパク質と約30%皮脂で出来ています。その成分の中でタンパク質にあたるものは「角質」です。

どうして角栓ができるのでしょうか?

角質は約28日で回ってくる肌のサイクル「ターンオーバー」によって生み出されます。角質層にある皮膚は、ほこりや乾燥といった外敵から守ってくれる「バリア機能」を持っているため肌の健康を維持するためには欠かせない存在です。
肌のターンオーバーが正常に働いている場合には、新しい細胞が作り出され、新しい皮膚が生まれることで古い角質は垢などと一緒になって自然にはがれ落ちていきます。しかし、このターンオーバーが乱れることで必要以上に角質が毛穴にたまってしまいます。
通常なら角質は、自らはがれ落ちるための「分解酵素」を持っています。しかし、角質がたまりすぎると分解酵素も十分に作用できません。
その結果として「たまった角質」と「皮脂」が混ざり合い、大きく目立った「角栓」を作り出してしまうのです。
また、ターンオーバーが乱れているときには同時に毛穴から出る皮脂も過剰分泌しがちです。そうなると「角質もたまる」「皮脂も過剰に分泌される」という二重苦の状態が起き、角栓の詰まりはより悪化します。

肌のターンオーバーが狂う理由は?

2.肌のターンオーバーが狂う理由は?

肌のターンオーバーのサイクルが狂ってしまう原因とは、どんなことが考えられるのでしょうか?

原因のひとつは紫外線です。紫外線は皮膚の表皮部分に炎症を起こす原因になるだけでなく、真皮層にある保湿成分であるコラーゲンを減少させることで肌に大きなダメージを与えます。

その他にも下記の項目が肌のターンオーバーの周期を乱す原因と考えられています。

  • 朝から深夜までメイクをしたままの日が続く
  • 1日に何度も洗顔をする
  • メイクをしっかり落としきれていない
  • ストレス
  • 睡眠不足
  • 運動不足
  • 血行不良
  • 過度なダイエット
  • 食生活の乱れ
  • 喫煙 など

家事や育児、仕事などに慌しい毎日を過ごしている30~40代の人には心当たりの項目が多いのではないでしょうか?少しでも肌によい生活を心掛けられるよう毎日の生活への工夫が大切です。

過剰な皮脂の分泌はどうして起こるの?

角栓は過剰な皮脂の分泌が原因でもあります。

皮脂が過剰に分泌されるのにはどのような原因が考えられるのでしょうか?

本来、皮脂は肌にとって必要不可欠なものです。皮脂は私たちの肌を外敵から守ってくれるバリア機能を持っているからです。
しかし、分泌が過剰になると皮脂は私たちを悩ませる存在になってしまいます。過剰分泌の原因のひとつは「ホルモン」です。
「男性ホルモン」が過剰に分泌されると皮脂過剰が生じます。ストレスなどで皮脂が過剰分泌されるのは、副交感神経が優位な状態になり男性ホルモン生成が促進されることによります。
また月経時には、皮脂分泌を促進させる「女性ホルモン」が多く分泌されることもわかっています。男性ホルモンや一部の女性ホルモンのバランスの崩れが皮脂の過剰分泌の原因になってしまうのです。

ホルモンバランスを安定化させるにはどうしたらいいのでしょうか?

男性ホルモンを優位にさせないための規則正しい生活やストレスの軽減などが必要になります。ムリのない範囲で生活リズムを整えることが皮脂分泌にもよい影響を与えるのです。

どうしても気になる角栓のつまりはどうしたらいいの?

どうしても気になる角栓のつまりはどうしたらいいの?
角栓は生活習慣の改善やストレスの解消などを心掛け、肌の状況をよくしていくことで少しずつ改善してきます。しかし、どうしても毛穴に詰まった角栓を早く取りたくて押し出してしまう人がいますね。角栓の押し出しはよいのでしょうか?

角栓を押し出す行為はどうしてダメなの?

手や指には、私たちが考えている以上に多くの細菌がついています。とくに爪のある指先は手を洗っても、なかなか完全に細菌を落とすことは難しいものです。
このような不衛生な指先で毛穴を押しつぶしてしまうことは、肌を傷める原因になります。何度も繰り返して押し出すような行為や、立てた爪で押し出すような行為は、絶対にやってはいけません。
肌に傷をつけたり、色素沈着の原因にもなったりしてしまうからです。指以外でもティッシュやコットンなどで押し出す人もいますが、完全な滅菌がなされているわけではありません。傷口が化膿したりすることを避けるためにも角栓を押し出す行為自体を避けましょう。

角栓を押し出す以外にどのような対策方法がある?

実は「毎日のスキンケア」がとても大切なんです。
角栓が詰まるのは、肌が本来の健康な状態を維持できていないことにあります。健康な肌を回復させるためには生活習慣を見直すだけでなく、日々のスキンケアにも注意を払うことも必要です。
たとえば肌の弾力を維持するために保湿は欠かせません。弾力のある肌は毛穴の開きを改善したり、毛穴から老廃物を押し出したりする力を持っているからです。
ただ保湿を行う前には、丁寧な洗顔をして事前に毛穴をキレイにしておく必要があります。毛穴が詰まっていては保湿成分が十分に浸透していかないからです。

クレンジング

クレンジング

肌をこすりすぎないように注意しながら丁寧に行いましょう。毛穴の皮脂と混ざりやすいオイルタイプのクレンジング剤がおすすめです。

洗顔

30~35度程度のぬるま湯を使って行います。洗顔料はなるべく添加物が入っておらず、洗浄力もあまり強くない刺激が少ないものを使用しましょう。
しっかりと泡を立ててから、顔の上に泡をのせるイメージで優しく洗います。洗顔料を洗い流す際は、顎や生え際など洗顔料が残りやすい部分にも注意してください。

保湿成分の入った美容液でしっかり保湿

クレンジングや洗顔が終わったら、最後に化粧品で直接肌に保湿成分を補います。毛穴からメイク汚れなどがしっかりと落ちていれば、保湿成分は毛穴の中にスムーズに入り込んでくれます。

肌のハリや弾力などに効果の期待できる保湿成分の代表的なものは、以下になります。

  • ヒアルロン酸
  • コラーゲン
  • グリセリン など

自分の肌質にあった化粧品を選ぶことが基本ですが、化粧品を購入する際は成分の内容にも目を通して、なるべく保湿成分が多く配合された製品を選ぶことがポイントです。

毛穴の汚れをごっそり落とすクレンジング方法の知識

注目の保湿成分のご紹介

注目の保湿成分のご紹介
化粧品に配合されている保湿成分の見方がわからないという声も多く聞かれます。そこで、注目の保湿成分をいくつかご紹介しておきます。

アセチルヒアルロン酸ナトリウム

肌との親和性が高いことで知られているのは「アセチルヒアルロン酸ナトリウム」です。表皮での水分保持力の高さと、肌へのなじみの良さに定評があります。

アミノ酸

もともと私たちの肌が持っている天然保湿因子の主成分である「アミノ酸」も角質層の保湿に効果が期待できます。

グリセリン

多くの化粧品に配合されていることで有名なのは「グリセリン」です。保湿効果が高いのですが、雑菌が繁殖しやすいという欠点もあります。少量ずつ手に取る、なるべく早く使い切るといった工夫をしましょう。

グルコシルセラミド

コンニャクに含まれる美容成分として知られているのは「グルコシルセラミド」です。潤いを保持したり、肌のバリア効果を高めたりしてくれます。

コラーゲン

私たちの体を構成しているタンパク質の中の約30%を占めると言われているのが「コラーゲン」です。コラーゲンは加齢とともに減少する性質がありますが、ハリや弾力に重要な役割を担っています。

お肌の内側の保湿力を高めるにはどうしたらいい?

(まとめ)角栓の押し出しケアは絶対NG!生活習慣の改善と毎日のスキンケアで対策を

1.タンパク質と脂質が混ざりあってできた角栓が、毛穴に詰まっている
2.生活習慣の見直しや、毎日のスキンケアで角栓の改善を目指す
3.肌の健康を維持するためには、保湿成分の入った化粧品の活用もおすすめ

毛穴に角栓が詰まったら、まずは生活習慣を見直しましょう。睡眠はたっぷりとれているか、ストレスは解消できているかをチェックして、角栓のできにくい体質を作っていきましょう。

角栓対策には、毎日のスキンケアも重要です。

正しいクレンジングと洗顔で毛穴の汚れをしっかり落とし、保湿成分の入った美容液で毛穴ケアをすることで、角栓のできにくい健康な肌を目指しましょう。

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