角栓が詰まった乾燥肌を洗顔で改善できる?

角栓が詰まった乾燥肌を洗顔で改善できる?

肌に優しい洗顔の仕方を実践すれば、角栓詰まりの乾燥肌の改善ができます

肌に優しい洗顔の仕方を実践すれば、角栓詰まりの乾燥肌の改善ができます
肌の潤い不足や水分不足で肌がカサカサしてしまう乾燥肌は、肌のバリア機能が低下していて刺激を受けやすくなっています。乾燥肌になると肌トラブルを起こしやすく、肌の老化を加速させることもあります。

乾燥肌の原因として、加齢などによる皮脂分泌量や天然保湿因子(NMF)の減少、ストレスや睡眠不足などによる肌代謝の乱れ、紫外線の影響などが挙げられますが、過剰な洗顔もひとつの要因になります。

また、肌の水分が不足した状態が長く続くと、水分の蒸発を防ぐために皮脂が過剰に分泌されます。この皮脂が毛穴に詰まって角栓になり酸化をしてしまうと、黒ずみ毛穴の原因にもなってしまいます。

この黒ずみ毛穴をきれいにするためにゴシゴシと洗顔を行えば、さらに乾燥肌が進んでしまいます。

こうした負のスパイラルを抜け出し、潤いがあって毛穴もスッキリきれいな肌を取り戻すためには、効果的な洗顔方法を身につけることが一番の近道です。

洗顔をした後に、肌がつっぱるような感覚があれば、乾燥肌を悪化させている可能性があります。
さらに、エアコンの送風などでも乾燥肌は進行するので、身近な生活環境を見直してみることも大切です。

乾燥肌になってしまう肌の構造とは

肌が乾燥をすると、肌の最も外側にある0.02~0.03mmという薄い角層に不調が生じて肌トラブルの原因になります。角層のおもな役割としては、保湿機能とバリア機能があります。

肌が乾燥してしまうと肌のターンオーバーのサイクルが乱れてしまい、未熟な角層細胞が作られることになります。

未熟な角層細胞は保湿機能やバリア機能が充分に備わっていないので、十分な役目を果たせず肌の乾燥が加速します。

健康的で美しい肌を保つためには、肌のバリア機能が正常に働いていることが必要不可欠になりますが、肌が乾燥をして外的な刺激を受けやすくなってしまっている状態では、角層内の保湿成分が不足してしまうのです。

また、バリア機能を構成する保湿成分が留まることができるのは弱酸性の肌であり、肌表面を弱酸性に保つことも美しい潤い肌にとって弱酸性に保つことは大事な条件のひとつになります。

乾燥肌を改善する正しい洗顔法とは

乾燥肌を改善する正しい洗顔法とは
洗顔の基本は、洗顔料をしっかりと泡立て、とにかくキメの細かい泡を作ることにあります。泡をしっかり立てずに洗顔をしてしまうと、肌と手の間で摩擦が起こってしまい、肌を傷つけたりダメージを与えたりします。

清潔な手のひらに適量の洗顔料を置いて、少量の水を加え、たっぷりの泡を作るようにしましょう。泡立てネットを使ってもよいでしょう。

こうして作った泡をクッションにして、直接肌に手が触れることのないように洗っていきます。

せっかくたくさん作った泡をつぶさないように、肌の上を転がすようなイメージで洗顔を行います。メイクの残りや皮脂、ホコリなどをきれいに落とすために強くこすりがちですが、優しく丁寧に行うようにしましょう。

ただし優しく洗うといっても、時間を長くかければよいというのではなく、肌を守るためにはなるべく短時間で済ませることも大切です。

泡を洗い流すときには人肌程度のぬるま湯を使うことも忘れないようにしてください。

洗い流すときは、両手にすくったぬるま湯を肌に押し当てるようにして、優しく手早く洗い流すのがポイントです。

洗顔後は、なるべくふんわりとした清潔なタオルで肌にダメージを与えず、水分を吸い取るように拭き取ります。

乾燥がひどい場合は、朝の洗顔水は洗顔料を使わずに水ですすぐだけにしてもOKです。洗顔は毎日行うものなので、正しい洗顔を習慣にすれば大きな効果が期待できます。

乾燥肌におすすめのクレンジング

クレンジングには、短時間でメイク落としができるオイルタイプや拭き取りタイプなど様々な種類がありますが、これらは洗浄力がかなり高いので乾燥肌の方には負担になってしまいます。

乾燥肌には、ミルクタイプやクリームタイプのクレンジングが、比較的肌への刺激が少なくてオススメです。根こそぎきれいにするものよりも、汚れをゆるめて落とすタイプのものの方が乾燥肌の改善につながります。

ただし、ミルクタイプやクリームタイプのクレンジングだけでウォータープルーフのマスカラやアイラインまで落とそうとするのは厳しいので、ポイントメイク専用のリムーバーを使いましょう。

コットンにリムーバーをたくさん含ませたら、まぶたの上に5秒くらい載せてメイクとなじませ、アイシャドウを拭き取ります。まつ毛も同様にリムーバーをたっぷり含ませたコットンでまつ毛を挟んで少し置きます。

しばらくしたら優しく引いて拭き取ります。アイラインは綿棒にリムーバーを含ませて丁寧に落とします。リップも同じくリムーバーを含ませたコットンを10秒くらい置いてから、色を浮かせて拭き取ります。

そして洗顔料と同様に、クレンジングも長く顔に置いておくと、本来必要な潤い成分まで持って取り去ってしまうためNGです。

皮脂が多い額や鼻から洗いはじめ、頬や目の周り、口元などの皮膚が薄いところは最後に洗いましょう。

また、人によっては部分的に乾燥がひどい場合もあります。乾燥しているところはクレンジングや洗顔料での洗顔をせずに、水のみで洗顔するなど、自分の肌の状態に合わせた洗顔を行うようにすることが大切です。

そして、クレンジングも洗顔と同様に熱いお湯で流すのは厳禁です。シャワーを浴びながらそのまま、すすぎ洗いをするというのもやめましょう。

クレンジングや洗顔とともに保湿も重要

クレンジングや洗顔とともに保湿も重要
クレンジングと洗顔が終わったらスキンケアが完了、ではありません。せっかくここまで丁寧に行っても、保湿の手を抜いてしまったらまったく効果が期待できなくなってしまいます。

保湿をしっかり行うことで肌のターンオーバーが整い、乾燥肌の改善につながるのです。元来、肌には保湿成分を作って角質層内に水分を蓄えておく力が備わっています。

角質層は水分を含んで保持する天然保湿因子、肌の中の水分を留める細胞間脂質、水分の蒸発を防ぐ4皮脂膜という3つの要素で成り立っています。

これらが充分に揃い理想的なバリア機能が保てるように補うものが保湿です。ですから、保湿ケアの一つひとつが大変重要な役割を持っているのです。

そして、タオルで洗顔の水分をオフしたら、時間をあけずにすぐ保湿を行うのもポイントです。

まずはじめは、化粧水からつけていきます。化粧水は、一度にたくさんつけるのではなく、乾燥が気になっているところから順番に、繰り返して重ねてつけていくのが効果的です。

両手で温めてから優しく顔になじませると浸透しやすくなるのでオススメです。

次に、美容液をつけるときですが、こちらも化粧水と同様に手のひらで温めてから丁寧になじませていきましょう。

化粧水、美容液の後は乳液とクリームです。同様に手のひらで温めるひと手間を忘れずに行い、内側から外側に向けて優しくマッサージをするようにつけていくのがコツです。強くぬり込まないようにしましょう。

乾燥肌の方が選びたいスキンケアアイテムとは

まず、潤いを肌に閉じ込める働きがあるセラミドという成分が含まれている高保湿のアイテムを選びましょう。そして、刺激の少ない低刺激タイプのものにすることが必須です。

セラミドは、もともと細胞間脂質として肌に存在する成分でもあるので、肌の水分キープには最適です。
スキンケアアイテムの中のひとつでもいいので、セラミドが含まれた保湿化粧品を取り入れるといいでしょう。

その他、コラーゲン、ヒアルロン酸、スクワランなどの成分も効果的です。

そして、アルコールや香料、着色料、保存料などの刺激の強い成分が入っているものは肌に負担をかけてしまうので、不要な添加物が少なく肌に優しいものを選ぶことが大切です。

さらに、年齢や肌の状態によっても悩みが変わってくるため、自分の肌の問題を細かく分析し、その原因に合わせてアイテムを選ぶことも必要です。

判断が難しい時は、肌診断を行ってくれるコスメショップなどで専門家に相談をするといいでしょう。

乾燥肌の人に多い、間違った洗顔の方法とは

乾燥肌の人に多い、間違った洗顔の方法とは
洗顔の際のすすぎに熱いお湯を使うことはNGです。汚れがすっきり落とせると思いがちですが、実は肌に必要不可欠な潤いまで落としてしまうことがあります。

肌の潤いがなくなってしまうことで、乾燥肌がより深刻化してしまうので、すすぐときは必ずぬるま湯を使うようにしましょう。
さらに、丁寧に汚れを落とすために、洗顔料を長時間肌に置いておくのも避けましょう。

洗顔料が過剰に載っているだけで肌の油分が奪われていくため、乾燥してしまうリスクがより高くなってしまいます。洗顔料を肌に置いたら、素早くすすぐようにすることが大切です。

また、ゴシゴシとこすって強い刺激を与えてしまうのも肌にとって大きなダメージになります。洗顔後の水気をタオルで拭き取るときも同様です。

せっかく優しく洗顔をしても、最後の最後でゴシゴシこすってしまっては台無しです。

これらの注意点は全ての人に共通するポイントですが、乾燥肌の人はとくに、「ぬるいお湯で素早く、優しく洗う」ということを念頭において、毎日の洗顔を行うようにしましょう。

(まとめ)デリケートな乾燥肌は、優しく丁寧な洗顔で角栓をオフしてツルツル美肌に

1.乾燥肌が皮脂の過剰分泌を招き、角栓ができて毛穴が黒ずんでしまう
2.ゴシゴシ洗って汚れを落とすのではなく優しく泡で洗うことが大切
3.セラミドなどの成分を配合した高保湿アイテムを使うと効果がアップする

乾燥肌は、肌がカサカサになるだけでなく、バリア機能が低下してターンオーバーの乱れを引き起こします。生活習慣の乱れやエアコンなど環境の影響もあるものの、優しい洗顔でかなり改善できます。

毎日の生活で忙しいときや疲れているときでも、洗顔だけは手を抜かず丁寧に行うことを毎日続ければ、少しずつ乾燥肌の悩みが改善されていくはずです。ぜひ、ポイントを押さえた洗顔を継続してみてください。

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