気になるシミの対策は?効果的なケアと予防方法を紹介

多くの女性を悩ませるシミ。顔の目立つところにシミがあると、鏡を見るたびにため息が出てしまいますよね。一度定着したシミはなかなか消えないので、早めの対策が大切です。

一番の対策はシミができないように予防することですが、シミができてしまってもあきらめないでください。

シミ予防の基本的な対策や今あるシミを積極的にケアする方法をご紹介します。

シミの種類とその原因

シミにはいくつかの種類があり、タイプによって原因や対策法が異なります。

間違ったケアを行うとシミが悪化する可能性があるので、それぞれの違いを知っておきましょう。

日光黒子

もっとも一般的なシミのことです。老人性色素斑とも呼ばれています。淡褐色~濃褐色の色素斑で、数ミリ程度のものから5センチほどに及ぶものまで大きさはまちまちです。

形は円形や楕円形のものが多く、境界線がはっきりしています。紫外線を浴び続けることによってできるシミで、年齢を重ねるごとに色濃くなったり、増加したりする傾向があります。

顔だけでなく、手の甲や腕、背中、肩など、日光によく当たる部分に発生します。通常、中年以降に多くみられますが、アウトドアでの活動やマリンスポーツを好む人などは20代後半から発症する場合もあります。

雀卵斑

いわゆる「そばかす」のことです。雀(すずめ)の卵の模様に色や形が似ていることに由来します。直径数ミリ以下の小さい茶褐色の斑点が、鼻や頬の周りに点々とできるのが特徴です。

白人にできやすいといわれており、日本でも色白の人に多くみられます。遺伝的な要素が大きく、3歳ごろから現れ、思春期に目立つようになりますが、思春期を過ぎると自然と薄くなることが多いでしょう。ただし、個人差があります。

なかには、紫外線の影響で大人になってからそばかすができる人もいます。そばかすを濃くしない、作らせないためには、一般的なシミと同様に紫外線対策が必要です。

炎症後色素沈着

ニキビや傷、やけど、虫刺され、化粧かぶれなどの炎症が起きた後に、皮膚が色素沈着することによって発生するシミです。フェイスブラシやナイロンタオルで顔や体をこすりすぎたり、マッサージ器で強い刺激を与えたりすると、色素沈着を起こす原因になります。

炎症が治まって赤みが引いた後にシミができます。色や形は炎症の程度によって異なります。年齢や性別、部位に関係なくできるのが特徴です。

日本人などの黄色人種はメラニン色素が多いため、炎症後の色素沈着を起こしやすいといわれています。時間の経過とともに少しずつ薄くなることも多いのですが、紫外線を浴びると色素沈着を悪化させることがあるので注意しましょう。

肝斑

肝斑は30代から50代の女性に多いシミです。妊娠中や妊娠中やピルを服用している人が悪化しやすいことから、女性ホルモンのバランスの乱れが原因と考えられています。また、紫外線の関与も指摘されています。

もやもやとした輪郭のはっきりしないシミが、頬骨の高い位置に沿って左右対称にできるのが特徴です。淡い褐色で肝臓の形に似ていることから名付けられました。閉経後はだんだん薄くなることが多く、高齢者にはほとんどみられません。

従来のレーザー治療は肝斑を悪化させるので禁忌とされていましたが、最近では肝斑治療に特化したレーザー機器も登場しています。

シミのメカニズム

そもそも、なぜシミができるのでしょうか。

シミとは、皮膚の内部で作られるメラニンと呼ばれる色素が肌に沈着したものです。紫外線や炎症などの外部刺激を受けると、メラニンの生産工場である「メラノサイト」がメラニンを大量に生成し、黒い色素で肌を守ろうとします。

メラニンは例えていうなら、雨天時の雨傘のようなものです。私たちが傘をさして雨風をしのぐように、肌も黒いパラソル(黒色メラニン)で皮膚を覆うことで、外敵から身を守るのです。

肌の新陳代謝(ターンオーバー)が正常に行われていれば、メラニンは古い角質とともに排出され、新しい皮膚に入れ替わります。しかし、何らかの理由でターンオーバーが乱れると、色素が沈着して、シミの原因となるのです。

肌にシミができる最大の原因は紫外線です。地上に到達する紫外線にはA波とB波があり、どちらも肌にダメージを与えてメラニンを活性化させます。紫外線を浴び続けると、メラニンの生成量にターンオーバー機能が追いつかず、シミになってしまうのです。

紫外線以外にも、ニキビや傷などの炎症や摩擦などの物理的な刺激によって、メラニン生成が促されることもあります。また、加齢やホルモンバランスの乱れ、ストレスなどによってターンオーバーが乱れると、メラニンの排出が妨げられ、シミができる原因となります。

シミを予防するためにできること

紫外線対策

UV対策をせずに長期間紫外線にさらされていると、シミができやすくなります。日焼け止めや日傘、帽子、サングラスなどでしっかり紫外線から身を守りましょう。日焼け止めは夏場だけ使えばいいと思っている人がいますが、紫外線は天候を問わず、一年中降り注いでいます。年間を通してUVケアを意識することが大切です。

シミに効くビタミンをとる

シミから肌を守るには、外側から紫外線対策やスキンケアをするだけは不十分。シミにアプローチしてくれる栄養素を積極的にとって、内側からケアすることが大切です。シミ予防に効果的な栄養素として、ブロッコリーやイチゴに多く含まれるビタミンCや、ナッツ類やウナギなどに多く含まれるビタミンEなどが挙げられます。

規則正しい生活習慣

シミを防ぐためには、規則正しい生活を送ることも重要です。特に睡眠不足は美肌作りに欠かせません。私たちが寝ている間に成長ホルモンが分泌され、肌の新陳代謝が行われるからです。早寝早起きをして、良質な睡眠をとることを心がけましょう。また、ストレスがあると肌に悪影響を与えるので、自分なりの解消法をみつけておくと良さそうです。

美白化粧品を使用する

紫外線によるシミやそばかすを防いだり、薄くしたりすることを目的とした医薬部外品の美白化粧品が市販されています。それらには、メラニン合成に関わるチロシナーゼに働きかける「ビタミンC誘導体」や「アルブチン」、肝斑治療にも用いられる「トラネキサム酸」などの美白有効成分が配合されています。自分の肌に合うものを使用しましょう。

シミができた時の対策とは

シミの種類や程度によって、セルフケアで改善が見込めるものと、セルフケアではなかなか消せないものがあります。自分で対処できない場合は、医療機関を受診しましょう。

セルフケアをする場合

セルフケアの基本となるのが、スキンケアです。正しいスキンケアでターンオーバーのサイクルを整え、メラニンの排出を促す力を高めましょう。

肌が乾燥していると、バリア機能が衰えて、紫外線のダメージを受けやすくなるため、しっかり保湿することが重要です。洗顔後は乾燥しやすくなっているので、化粧品ですぐに保湿してください。

スキンケアの手順は、メーカーによっても異なりますが、化粧水→美容液→乳液→クリームの順番が一般的です。まず化粧水で肌にうるおいを与えたら、水分が蒸発してしまわないよう、油分系のアイテムでフタをします。

使用する化粧品は、美白成分配合のアイテムがおすすめです。迷った時は、有効成分が一定の濃度で配合されている「医薬部外品」「薬用」と表記されたものを選ぶといいでしょう。

日常生活では規則正しい生活を習慣化することが大切です。十分な睡眠、栄養バランスのとれた食生活、適度な運動を意識することで、ターンオーバーのリズムが整い、メラニンを排出しやすくなります。内と外からのダブルケアでシミに働きかけましょう。

医療機関での受診をする場合

濃いシミになってしまった場合は、セルフケアだけで改善するのは難しいもの。根本的に治療したいのであれば、医療機関を受診するのもひとつの手です。

医療機関では次のような治療を受けられます。

レーザー治療
特殊な光(レーザー)をシミに照射する治療です。濃いシミに効果があります。照射部位はかさぶたになり、自然と剥がれ落ちます。
ケミカルピーリング
薬剤を肌表面に塗布して、古い角質を除去する治療法です。古い角質とともにメラニンの排出も促されるため、シミの治療の有効です。
イオン導入
ビタミンCなどの美白成分を肌の奥深くに浸透させる治療法です。肌の外から化粧品をつけるよりも高い吸収率と持続力、即効性が期待できます。
医薬品の処方
トラネキサム酸などの有効成分が市販薬よりも高濃度に配合されているため、より高い効果が期待できます。

美容皮膚科や美容整形外科の多くは、無料のカウンセリングを実施しています。治療にかかる期間や費用など、気になることがあれば、まずは相談してみましょう。

急にできたシミをメイクで隠す方法

何気なく鏡を見た時にシミをみつけたら、テンションが下がってしまいますよね。残念ながらシミをすぐに消すことはできませんが、メイクで目立たなくすることは可能です。シミでメイクを隠す方法をご紹介します。

1.下地を顔全体に塗る

ツヤ感のある下地を頬と額に少量のせて、全体に広げていきます。顔の中心から外側に向かって毛穴を埋めるように少しずつ伸ばしましょう。光の拡散効果でシミを目立たなくしてくれます。

2.コンシーラーでシミを隠す

コンシーラーでシミをカバーします。気になる部分よりもひと回り大きめにのせるのがポイントです。コンシーラーの周りは指でトントンとたたいてなじませましょう。小さなシミにはペンシルタイプのコンシーラーを使って、一つひとつ塗りつぶしていきます。

3.ルースパウダーで仕上げる

コンシーラーでシミを隠した後は、ルースパウダーで仕上げましょう。パウダーを使うことで、重ね塗りした部分を自然に見せることができます。

まとめ

シミは大きく分けて、日光黒子、雀卵斑、炎症後色素沈着、肝斑の4種類があります。自分のシミがどのタイプに当てはまるのかを知って、適切なケアを行いましょう。

普段のセルフケアでは、紫外線対策やスキンケアにプラスして、日頃の生活習慣を見直すことも大切です。セルフケアでの改善が難しい場合は、医療機関の受診をおすすめします。

関連記事一覧