濡れた手でクレンジングをしてもメイクは落ちる?

濡れた手でクレンジングをしてもメイクは落ちる?

濡れた手でもメイクが落ちるクレンジングはあります

メイクをする女性にとって毎日の生活に欠かせないクレンジングですが、 あなたはどのように使っていますか?

洗面所やお風呂場など、それぞれの習慣の中で自分なりの方法があると思います。

「濡れた手で使えるクレンジング剤」を使っている人はいますか?

忙しい毎日の中、お風呂場で濡れた手や顔を拭くことなく使えるクレンジングは便利ですよね。

この濡れた手で使える人気のクレンジングはどのようなものなのか紹介していきます。

濡れた手OKのクレンジング

  • 洗面所での拭き取りクレンジングが大変で…
  • 入浴中にクレンジングするときだけ手や顔を拭くのが面倒で…

という方は多いと思います。

そんな声を受けて今では「濡れた手で使えるクレンジング剤」が多数販売されています。

もしかするとクレンジングは濡れた手で使うのが当たり前だと思っている人もいるかもしれません。

でもちょっと待ってください。

あなたがお使いのクレンジング剤は本当に濡れた手で使えますと書かれていますか?

見た目は似ていても種類によって配合されている成分はそれぞれ異なっています。

必ず使用方法など説明をよく読んで、濡れた手でも大丈夫なクレンジング剤なのか確認してください。

もし記載されていないなら濡れた手での使用は控えた方がいいです。

クレンジングの効果が薄まる可能性が高いからです。

なぜ濡れた手だとクレンジング効果が薄まるのかその理由について説明していきます。

クレンジングと水の関係

まず、一般的なクレンジングの仕組みについてお話ししていきます。

クレンジングには大きく分けて

  • リキッドベース
  • オイルベース

の二種類があります。

「水と水」また「油と油」であればなじみがよいですが、「水と油」はなじみが悪いので 濡れた手で行うと効果が落ちてしまう心配があるのは、オイルベースのものです。

オイルタイプはメイク汚れや皮脂汚れなどの油分とよくなじみます。

洗い流せるオイルクレンジングは、メイク汚れとクレンジング剤の混合部分を水分が包み込んで、浮き上がらせて流し落とす仕組みになっています。

この「水の分子が油の分子を包み込んだ状態」を作るために配合されているのが「界面活性成分」。

界面活性成分のおかげで、通常では混ざらない「水と油」を合わせた状態すなわち「乳化」の状態にすることができます。

もし濡れた手でクレンジングを行うと手についた水とクレンジング剤が先に乳化してしまい、クレンジングとメイク汚れとのなじみがよくできなくなってしまいます。

そのため効果が薄まってしまうのです。

濡れた手でもメイクが落とせる理由

濡れた手でもメイクが落とせる理由
では、濡れた手でも使えるクレンジングは、どのような仕組みになっているのでしょうか。

そのメカニズムについて説明していきます。

リキッドクレンジングの場合

ウォーターベースであることから少量の水に濡れてもメイク落ちに変化はありません。
ただし、水が多すぎて薄めすぎないよう注意してください。

オイルクレンジングの場合

ポイントになるのは乳化するために配合されている界面活性成分の種類です。
一般的な界面活性成分の場合、オイルが少量の水に触れたときにすぐ乳化され分子がオイルインウォーターの状態になります。
ところが、ある種類の界面活性成分を配合するとオイルインウォーターの形ではなく、水と油の連続層が不規則に重なり合ったいわし雲のような状態を作ることができます。
この時、オイル層が外側になるのでメイクとのなじみが悪くならずにクレンジングを行うことができます。

クレンジングの種類

クレンジングの種類についてですが実はとてもバリエーションが豊富です。

様々なタイプのものがあります。

  • 1.バームタイプ
  • 2.ジェルタイプ
  • 3.リキッドタイプ
  • 4.オイルタイプ
  • 5.ミルクタイプ
  • 6.温感タイプ

あなたが使っているクレンジング剤は、どのタイプですか?

また、それがオイルベースなのかウォーターベースなのか分かりますか?

中には両方当てはまる気がして判断に悩むものもあると思います。

濡れた手で使えるものの多いウォーターベースであっても、すべてが濡れた手で使えるとは限りません…

この後、クレンジング剤の種類ごとにそれがどのようなものか、濡れた手でも使えるのかご紹介していきます。

バームタイプ

1.バームタイプ
今話題のバームタイプは、肌にのせた瞬間にとろけてオイル状に変化します。

まず、乾いた手にバームを取り、顔をマッサージするようにやさしく伸ばしてメイクとなじませます。

肌との密着度が高く、毛穴の奥までしっかりと入り込んで汚れを吸着します。

しっかり入り込むということは簡単に洗い流しきれないので、乳化をさせながら何度も丁寧にすすぐことになります。

時間はかかりますが、洗い上がりはべとつくことなく、肌はふっくらもちもちとした感じになります。

メイクをしっかりと落としつつ、肌に負担をかけずにうるおいを保てるバームタイプは近年人気上昇中です。

天然由来の肌にやさしい界面活性成分や厳選された美容成分をたっぷりと配合していたり、それらを混ぜるのに質のよいオイルを使っていたりして安心して使えそうです。

たるみ、小じわ対策などのエイジングケアを考えている人にもおすすめですし、乾燥肌、敏感肌の人にもおすすめのタイプです。

ジェルタイプ

ジェルタイプはオイルベースのものとウォーターベースのものがあります。

ジェル状にすることによりクッションの役割を果たし、肌に負担をかけないのが特徴です。

また、肌にしっかりと密着して、毛穴に入り込んだ汚れの吸着率もアップさせています。

天然の保湿成分や毛穴ケア成分の種類が多く配合されている傾向があり、保湿をすると同時にくすみを取り去ってくれます。

そして、しっとりもちもちとした肌に洗い上げてくれます。

  • 脂性肌の人
  • 濃いメイクの人

ただ、上記の方は何となく物足りなかったり落としきれなかったりすることがあるかもしれません。

ジェルタイプはやさしく取り去るタイプなので、敏感肌や乾燥肌の人に向いています。

種類によっては、乾いた手で使用するよう書かれているものがあり、ラベルに注意が必要です。

リキッドタイプ

3.リキッドタイプ
リキッドタイプはウォーターベースで、テクスチャーにサラサラ伸びがよいタイプと、とろみのあるタイプがあります。

油分を含まないので、必要な油分まで取りすぎることなくすっきりとみずみずしい、またはしっとりなめらかな洗い上がりになります。

一般的に、濡れた手でも使用できて乳化させる必要もなく、すすぎが素早くできるので忙しい人にはおすすめです。

また旅行などの飛行機内や、オフィスでのメイク直しには、洗い流し不要のクレンジングウォーターも便利です。

使用方法はコットンにクレンジング液をたっぷり含ませて、やさしく顔をなでるだけ。

ポイントメイクもスルスルっと落とせます。

さらに、肌の水分を整えてくれる成分が入っているものもあるので乾燥しやすい季節に安心して使えそうです。

オイルタイプ

オイルタイプは、オイルがベースになっているのでメイクとよくなじんでクレンジング力は抜群です。
使い方も簡単です。

  1. クレンジング剤をやさしく顔に伸ばして、マッサージするようにくるくるとメイクになじませる
  2. 少量の水で乳化させてから、しっかりと洗い流す

毛穴の汚れがすっきり取れて、さっぱりとした洗い上がりです。

適度なうるおいを残しつつ、濃いメイクもきれいに落とせるので、若い世代に人気があります。

中でも、濡れた手で使えるタイプのものは、忙しい毎日にとても便利です。

ただし、オイルクレンジングは肌の油分をしっかり取り去るため、

  • 肌の弱い人
  • 乾燥肌の人
  • エイジングケアを心掛けている人

などは、使いすぎない方がよいのです。

肌の調子をよく見ながら使用するようにしましょう。

ミルクタイプ

5.ミルクタイプ
ミルクタイプは、とろりとしたなめらかなテクスチャーでメイクとなじみ、オイルベースでありながら、うるおいを残したやわらかな洗い上がりになります。

中には古くなった角質もゆるめて、取り除けるものもあります。

使い方
  1. 適量を顔に伸ばしてメイクとよくなじませる
  2. ぬるま湯で洗い流すか、または拭き取りを行う

※特別な記載がない限り、乾いた手で行うようにしてください。
※拭き取る場合は、こすりすぎに気をつけてください。

ティッシュは意外と目が粗いので、この摩擦により角質が硬くなって肌にダメージを与えてしまいます。

ミルクタイプはクレンジング力が強くないので濃いメイクは落ちにくいこともあります。

肌に問題がなければ、その日のメイクの濃さなどにより使い分けができそうです。

温感タイプ

温感タイプは、肌にのせると温かくなるホットタイプのクレンジングです。

これは主にグリセリンの働きによるもので、水と混ざると発熱する性質を持っています。

肌を温かくすることで毛穴を開かせ、毛穴の奥のメイク汚れや皮脂などを落としやすくします。

冬場に人気の温感クレンジングですが、グリセリンを多く配合することもあって洗浄力はやや少なめです。

他のタイプのものに比べてクレンジング成分も少なく、クレンジング力においては心配な面もあります。

  • 濃いメイクの日には別のものを使用する
  • ポイントメイクだけは先に拭き取っておく

などの工夫が必要です。

温感タイプは、濡れた手でも使えるものもありますが、ほとんどのものは乾いた手で使用します。

それは、そうしないと手の水分とグリセリンが先に反応してしまい、顔にのせたときには成分が反応しなくなってしまうからです。

美肌をつくるクレンジング

以上、クレンジング剤の6カテゴリーをご紹介しましたが、濡れた手でも使える種類は多くありません。

濡れた手で使えますと記載のあるものを除いては、基本的には乾いた手で使う方がよいということです。

キレイな肌への一番の近道は、適切なクレンジングを行うことです。

クレンジングがきちんとできていない肌には、いくら念入りな保湿を行っても効果がありません。

それは肌に残ったメイク汚れが、肌に浸透する保湿液の道を邪魔してしまうからです。

効果を最大限に生かすために、クレンジングは乾いた手で行いましょう。

また、入浴のついでに行うなら、お風呂場に入って一番にクレンジングを行うのがおすすめです。

お風呂場の湯気などができるだけ当たらない、湿気の少ないときに行ってください。

それでは次にダブル洗顔不要のクレンジングの特徴と、一般的な正しいクレンジングの方法についてご紹介していきます。

W洗顔不要のクレンジング

W洗顔不要のクレンジング
ドラッグストアやネット上での通信販売でも見かけるようになったダブル洗顔不要のクレンジング剤とは、どのようなものなのでしょうか?

ダブル洗顔不要のクレンジング剤のメリット

時短対策になる

ダブル洗顔にかかっていた時間を、スペシャルケアを行う時間にまわすことができます。

肌への負担を最小限におさえることができる

クレンジングと洗顔にはそれぞれの役割があります。
クレンジングはメイクや余分な皮脂を落とすもの、洗顔は肌表面の汚れを取り除くもの。
両方の段階が必要ですが、毎日両方を行うと少しずつ肌に負担がかかります。
そんな理由から、1度に2つの役割を果たしてくれるダブル洗顔不要のクレンジングは重宝します。

そのため、ダブル洗顔不要と記載のないクレンジング剤を使用する場合は、必ず洗顔も行ってください。

負担がかかるからと洗顔を省略してしまうと、かえって肌トラブルの原因を作ってしまいます。

ダブル洗顔不要のクレンジングには、

  • オイルタイプ
  • ジェルタイプ
  • バームタイプ

など、いろいろ種類があるので自分の肌の状態に合わせて使いやすいものをセレクトしてください。

正しいクレンジング方法

  1. 手を石鹸できれいに洗います。手についた汚れや雑菌が顔についてしまったり、クレンジング剤の効果を薄めてしまったりするからです。洗った手は水分が残らないようしっかりと拭いてください。
  2. 濃いメイクをした日にはポイントメイクだけをリムーバーで落としておきましょう。
  3. きれいになった手にクレンジング剤を適量取り出します。このとき量が少なすぎると摩擦で肌に負担がかかり、クレンジング不足となる原因になります。使用説明をよく読み、適量を使用するよう注意してください。
  4. 手に取ったクレンジング剤をTゾーンから顔全体に伸ばして、やさしくマッサージするようにメイクとなじませます。目のまわりや口のまわりは、ほかの部分に比べて皮膚が薄くてダメージを受けやすいものです。番力が入りにくい薬指を使って優しくなでるように行ってください。
  5. メイクとしっかりなじんだら、少量の水を加えて全体をなでるようにして乳化させます。
  6. 乳化して汚れが浮き上がってきたら、ぬるま湯(30℃~32℃)で洗い流します。すすぎはできるだけ回数を重ねて、流し残しがないよう気をつけてください。特に、髪の毛の生え際、あごのライン、小鼻まわりなどは残りやすいので注意が必要です。
  7. 拭き取りタイプの場合はやわらかいティッシュを使ってそっと全体を拭き取ります。

一度、鏡を見てみてください。

  • メイクはきれいに落ちていますか?
  • 流し残し、拭き取り残しはありませんか?

きれいに落ちていたら、続けて洗顔を行ってください。

ダブル洗顔不要の場合はここで終了です。

最後に水分を取り去りますが、このときにもこすれて摩擦にならないよう、タオルをやさしく押し当てるように使います。

何度か押し当てて、細かな部分まで水分を取れたら完了です。

洗い上がりの感じを確認したとき、肌につっぱり感がないのがいい状態です。

もし、つっぱりや乾燥が気になるようなら、クレンジング剤をバームやミルクのタイプに切り替えてみるのもいいかもしれません。

入浴時のタイミング

クレンジング剤の効果を最大限に生かすには、基本的に乾いた手で行うのが良いです。

どうしてもお風呂場で行いたい場合は、湯気などが直接当たらない場所で、また湿気の少ない環境で行ってください。

人によっては入浴時の習慣を変えたくなかったり、思うようなタイミングでクレンジングできなかったりすることもあるかもしれません。

もし洗髪を行った後にクレンジングをする場合には、手と顔の水気をしっかりと取りましょう。

一度拭き取っても、髪の毛から流れ落ちてくることもあるので、水分を取り去ることは念入りに行います。

また、入浴始めから時間が経っていると、汗もかきやすいです。

クレンジングの際は汗の水分にも注意しましょう。

一度クレンジング剤とメイクとなじませてしまえば、大丈夫です。

後は、水分を加えて乳化させ、洗い流すかまたは拭き取るかしてください。

クレンジング不足がもたらすトラブル

クレンジング不足がもたらすトラブル
お風呂場で使うなら濡れた手でも使えるものでなければ、きちんと汚れを落とせずにクレンジング不足になってしまうことがあります。

もし、濡れた手で使えますと表示のないものを濡れた手で使用するとどうなるのでしょうか?

大体のクレンジング剤は、クレンジング力のパワーがダウンします。

メイクや余分な皮脂が肌に残ってしまい、クレンジング不足の状態になります。

すると毛穴が詰まって、保湿液が肌に浸透する道をふさいでしまうので、乾燥肌になる恐れがあります。

また、肌のターンオーバーにも影響を与えてしまい、ニキビなどの吹き出物やくすみができやすくなります。

長期間メイクが肌に残っていると、色素沈着してしまうこともあるので心配です。

クレンジングはスキンケアの要です。

きちんとしたクレンジングを行っていれば肌がスポンジのような状態になり、保湿液や美容液をたっぷりと吸収できるようになります。

まとめ

1.クレンジングは乾いた手で、できる限り入浴前に行うこと
2.濡れた手で使用できるタイプのものもある
3.正しいクレンジング方法を守ること
4.クレンジングの種類は肌状態によって変えるのがよい
5.状況に応じてダブル洗顔不要のものを使ってもよい

より良いクレンジングを行うことで、保湿液や美容液を吸収しやすい肌になります。

お風呂場で使用するなら濡れた手で使えるとしっかり表記のあるクレンジング剤を使うなど、気をつけるべきことがあります。

肌との相性がいいクレンジングアイテムが見つかるといいですね。

肌トラブルのない健康でキレイな肌を目指して毎日のクレンジングタイムを楽しみましょう。

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